文庫本で全巻持っています。所持する紙本の中でも絶対に手放したくない作品のひとつ。地味で目立たない女子高生のあき姫が、銀座の画廊のオーナーでもあるという佐伯先生お得意のスーパー女子高生の話です。ただ単に絵画を売るだけでなく、絵画に関わる人間の光と闇、絵画を生み出す人間の光と影、そしてあき姫という華に魅入られて関わるようになっていく人間模様が描かれています。この作品を描くにあたって、どの位取材をなさったのか。とてつもない取材をされていることと推察します。どの話も引き込まれて面白いですが、一番好きな話は『青銅の悪魔』 いつもは腹立たしい守銭奴のおばちゃんにウルっときてしまいました。最終話は納得いく最終話でしたが栄さんにも素敵な女性を登場させてから終わってもらいたかった・・・