知恩さんはおとなしくしていれば楚々とした美人だけど、実は小さかった頃のままの、ちゃめっけもたっぷり残している。それでいてまだ二十歳になるかならずなのにいろんなものを守り支えようと静かに耐えている。境遇から性格、表情、笑い方に至るまで、すごくよく練られている感じで、作者にとっても会心のキャラなんじゃないかな。それに比べると源は彫りが浅い気がするけど、知恩さんを際立たせるにはこのくらいがちょうどいいかもしれない。
昼間はツンデレの素質十分で、特に源の手を取った場面がよかった。
二次元でしかない女の子から生身を感じさせる、作者の柔らかい線はお見事。田舎の四季の風景や動物もうまくて、セリフや擬音がなくても絵だけでなりたってる。
作品紹介では知恩さんは三つ年上となってるけど、源の高一の2月に知恩さんは二十歳になり、源は翌3月の誕生日で16歳だから、四つですね。
あと、知恩さんについて、源は大おばさんの孫とし、おばあさんは源とは従兄弟の従兄弟で血のつながりはないと言ってて、文字通り取るとかなりややこしい関係を想定しないといけなくなるけど、それはこの作品に合わない気がする。これは本当は、親がいとこ同士の源と知恩さんはいとこよりも血のつながりが薄い(だから結婚に支障はない)、くらいのことが言いたいんじゃないかと思うけど、どうだろう。