ネタバレ・感想あり雪の女王のレビュー

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大好きです
2017年1月14日
すごくよかったです。女の子同士の結び付きをしっかり描いて(ちょっと百合?)最後までおもしろかったです。最後のシーン、本当によかった。原作というか元になったお話も読み返したくなりました。
童話の漫画化はこういうタイプが良い
2025年4月24日
212ページ。
表題作は、アンデルセンの『雪の女王』の、描かれていない部分を膨らませた作品で、本の半分くらい。
原作ではあっけなく過ぎた山賊の娘との交流が、この作品では山賊の娘の心情にスポットを当てて、少女の友情ストーリーになっています。終盤で、山賊の娘がカイにかける言葉、これが良い。原作と同じ言葉であるのに、原作以上の含みがあり、原作とは違う「もう一人の女王」としての貫禄充分。
原作の忠実な漫画化とは少し違う、けれども原作の設定だけを取ったようなものと違って、原作世界を壊すことなくうまく独自の解釈を入れてある……童話の漫画化はこういうタイプがいいですね。
巻末には描き下ろしのショート漫画『泣きむしなさかな姫』が収録されており、こちらもかわいらしさともどかしさのあるおとぎ話で良かったです。
〜〜〜〜〜
同時収録されている読み切りは、いずれも現代日本舞台。
片方は恋愛もの、もう片方は高校生の殺し屋設定でふんわり重めの背景をちらつかせたもの。
どちらも、キャラクターとストーリー共に自分の好みに合うところがありませんでした。
見事なオーバーラップ
ネタバレ
2024年9月11日
このレビューはネタバレを含みます▼ オリジナルの『雪の女王』の隙間にうまく別の物語(そう見せかけた『雪の女王』のオマージュかもしれない)を重ねた、こちらも美しいお話だと思います。ゲルダにとってのもう1人の「雪の女王」。カイが雪の女王に囚われたように、危うくゲルダも「雪の女王」に囚われそうになっていたけれど、彼女の「雪の女王」は自らの意思で彼女を解放する、というのが受け身のカイと能動的なゲルダの違いを引き立てていると思います。
ゲルダが最後にあった彼女はもう「雪の女王」ではありませんでしたが、ある意味雪の女王のようにこの世のものではないのかもしれない、そう思わせるようなラストシーンでした。
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