ネタバレ・感想ありClのレビュー

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良かった
ネタバレ
2023年12月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ キス無し、エロ無し、BL展開無し。鉛筆描き。
シーモア島で回答いただいた作品。面白い飲み物が沢山出てきます。ありがとうございます。

Cl 高校生の日常。難病。違和感のある緑色の髪と瞳。金糸のように扱う気持ち分かる。真っ黒で光のない瞳に不安、絶望、闇を感じてしまう。

菜園モノクローム 共犯。相手を「きれい」と思うところにBLの雰囲気を感じる。相手のせいにしているようにも受け取れるけれど裏返せばそれが慕う気持ちのようで「BLジャンル」の魔法にかかっている。


実は長年フルカラーではなく髪や瞳だけに一貫して色がついている作品をずっと見たかったので回答いただけて念願叶いました。2色刷りでもTシャツだったり背景だったり それはそれで良い物なのですが やっと出合えました。この作品、葉の緑には色がないのに夕日にあたってる髪はきちんと濃淡があるんです。光があたってるんです。好きな演出です。良かったです。
世の中捨てたもんじゃないよと思わせる名作
ネタバレ
2022年6月5日
このレビューはネタバレを含みます▼ 読みホから。BL味ほぼありません。
こんな名作が読み放題に埋まっているんですね!
フォローさま方のレビューのおかげで出会えました。

まず、帯の文言だけで想像がパァーッと広がります。
そのように生まれてきた子どもがどのような目で見られ、どのように扱われ、どのように育つのだろう?と。
鉛筆書きに2色刷りの黄緑色が、切なく、悲しく、美しいのです。
それは、寄り添う友人(変味の飲み物ばかり買う友だちのために自分は毎回お茶を買うような子)のさりげない優しさと。
「物珍しさ」を自然に自分のテリトリーに加えて、明るく楽しげな先輩と。
「特殊」の壁を超えて真っ直ぐに好いてくれる女子と。
欠落して残った記憶の中は、たくさんの楽しい事で満たされているといいのに。
ここでは描かれていないけれど、絶対有るはずの辛いことは残らなければいいのに。
美しくて悲しくて切なくて、涙で読む目がぼやけてしまいました。
私が望むように、作中のモブ(他人)の中にも、きっと彼の悲しみを思い幸せを願う人が何人もいるでしょう。
目を引いてしまうのは仕方のないこと。
初めて見たわけでなくとも、毎朝一緒の電車に乗り合わせたとしても、絶対見てしまうに違いありません。
けれど蔑んだり憐れんだりする表現は一切ないので、彼らの心中は「どうか普通の日常が続きますように」と見守っているかのように見えます。
表紙には色が付いていないのが哀しくも優しい皆の気持ちを代弁しているようです。
行間の多い、むしろ行間を読ませる作品なので、読者の経験値によって感動の大きさが左右されるお話だと思います。

同時収録の短編は、ほのぼの系と見せかけて怖さがピリリと効いた、こちらも秀作です。
@読み放題 記憶のスケッチ、BLではない
2022年5月28日
※※雑誌「1月と7月」(読み放題アリ)の6号に、単行本の続きがあるのでぜひ!※※
全編鉛筆描き。表題作、同時収録の中篇ともに、あまり作為なく描かれた作品のようで、鉛筆描きの風合いもあり、記憶のスケッチを思わされます。
BLにジャンル分けされてますが、いわゆるBLではありません(特に表題作)。
表題作は、黄緑の髪を持つ保志くんとその友達の三田くんとの、高校生活の断片。明るい先輩とちょっと変わった女子も良い味です。髪と目を黄緑で印刷した画面のインパクトは、黄緑の髪の人が居た場合に私達が実際に受けるインパクトそのものです。目を引かれるし、見るなって方が無理。徐々に近付く二人の距離、周囲からの視線、変な清涼飲料、難病としての仄暗さ、それらが三田くんの記憶として降り積もるような。多くを語らない手探りの友情がすてきです。特に、三田くんが保志くんを追いかけるシーン、保志くんが保志くんとして生まれてきて良かった、そんな気分になる良いシーンでした。
また、この単行本には5話までの収録ですが、雑誌「1月と7月」の6号に6話目が収録されており、1話目と重なる冒頭のお話で、仕組みとしては最終回にふさわしくなってます。
・「菜園モノクローム」いつかどこかの、近代ヨーロッパ風。いつまでこの箱庭での生活が続けられるかはわからないけれど、少年二人の閉じた世界の美しさと残酷さが素晴らしい。いわゆるスミベタではなく、鉛筆画ならではの「塗り込めた黒」が効果的です。
〜〜〜
同作者さんの作品はちょろちょろ目にしてはいたのですが、他作品に比べてこの両作品はカメラ位置が少し引いた場所にあるように感じ、セリフ量も多過ぎず、ダントツに好みの作品でした。別路線が人気出ちゃってるから難しそうですが、こっちの路線をもっと見たい。
鉛筆書きを初体験
2021年8月22日
フォロー様の『全編鉛筆書き』のタイトルを見て、興味深いと思いました。そしてレビューの内容も思慮深くて、おぉ~と感嘆するばかりです。読んで良かったです。いつも素敵なレビューありがとうございます。ぎゅう~っと心を抱きしめてます。

鉛筆書きの作品を読むのは、初めての事ですが、鉛筆だからこその温もりある作品を堪能出来ました。
そこに一色だけカラーを入れ込んだインパクトは、強烈に残像として浮かび上がります。
難病として黄緑色の髪をした保志くん。不躾に好奇な目を向ける他人にはいい気がしませんが、当の保志くんの感情が淡々としていて、それは彼の強さなのか伺い知りません。ただ、友達の三田くんが彼を思いやって、独りで好奇の目にさらされないように帰るまで独りにしない、その優しい心がとても温かくしてくれます。
保志くんとお友達になりたい仲間が増えて、クスッと笑えて和む中、少しずつ見えてくる保志くんの変化。何とも言い難い不安に襲われますが、三田くんがやっぱり優しいんです。彼はきっと、変わらず保志くんの側に寄り添い、保志くんを受け止めていってあげるだろうと、そんな気がします。変わらぬ友情の美しさに、心が洗われる思いがしました。とても素敵な物語です。

同時収録は、金持ちの家に引き取られたスウとユギ。旦那様も優しくて、楽しく暮らしていたが…
心に潜む悪を見たような、背筋がゾッと寒くなりました。こちらも鉛筆書きですが、一作目にあった鉛筆書きの温かさや柔らかさが消え、薄暗く冷たい印象です。この作家様の想像力と表現力に、まいりました。凄いです。
個人的には保志くんと三田くんをもっと見たかったですねぇ。
全編鉛筆描き
2021年8月19日
紹介文より、作者様は「間」の使い方に長けており、それを最大限生かすために鉛筆描きを依頼したとのこと。確かに、これは鉛筆描きだからこその作品だと思いました。「間」が凄い。計算では真似できない間の取り方だと思う。これは凄い。おかしくて優しくて悲しくて楽しくて少し寂しい。でもやっぱり温かい。ほんのりほんのり差し迫る仄かな崩落。それは遠くのことで、身近なことかもしれない。終始温かくて綺麗で優しいけれど、それでもそれは確かにあることで、きっといつか目の当たりにする。元々は同人誌に描いたお話とのことですが、だからこそ良かった。自分の中にあるものを排出してお金に換算できる方がもちろんプロなんだと思いますが、採算度外視で排出したもの(しかも出版者の方の目に止まるレベル) にはやっぱりある種独特の熱量があるように思います。自分はそれがすごく好きなので、すごく良かった。
時々読み返したくなる作品
2020年9月1日
この一冊しか出版されてないようですが、同人誌では創作続けておられるのでしょうか? この作品しかないのであれば才能ある作家さんなのにもったいないなと思います。クスッと笑うギャグがあちこちにちりばめられていて全体にほんわかしてる反面、電車や街中でずっと奇異の目で見られる保志君に普通に寄り添う三田君のさりげない優しさがいい。歩道橋の上から保志君を見つけてかなり走って追いついたくせに「たまたま」っていうのに愛情を感じました。だんだん物忘れが酷くなる保志君を笑って流してあげる優しさ。何回読んでも泣きそうな気分になってしまう。どうか保志君が元気でいられますように。
静かに優しさが染み出すストーリー
2020年5月7日
無駄な会話がなくていい
二色刷りがじわじわ効いてます。
何回も読んだのに買ってしまった
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心に染みる……
2020年3月29日
BLとか、じゃないとか、抜きに心に残る話。えんぴつ画と、黄みどり色が印象的。4人で過ごす何でもない毎日のイロイロだけど、保志君の時間はユルリと薄くなってく。毎日ヘンな飲み物を買ってる何気ない毎日だって……いつかは……そう思うとセツナイ😌三田くんがいて良かった。三田くん、どうかこのまま保志君を支えて欲しい。この先、ツラくなっても……あーー切ない😩・・忘れられない作品になった。
切ない
ネタバレ
2020年1月22日
このレビューはネタバレを含みます▼ 黄緑髪くんの忘却はだんだん加速していっちゃうんだろうかと思ったりするとぞくっとしてそして切な悲しい。
4人のバランス+猫が絶妙でいい。
いつまでもずっと今が続けばいいのにと思うけど無理なんでしょうね。やはり切ない。
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凄い!
2018年12月24日
鉛筆の優しいタッチも、ふわふわと漂う空気も、凄く好きです。匂わせ系の短編小説のようでした。凄く良かったので、思わず初めてレビュー投稿してしまいました。
雰囲気が良い
ネタバレ
2018年9月5日
このレビューはネタバレを含みます▼ 両作品とも空気感に惹かれました。菜園の方は最後の方にすごくぞくっときます。直接的な表現はないからこそ、ほの暗さのようなものを感じます。
Clでは爽やかだけど切ない友情、菜園ではほの暗い、同じ罪を共有した共同体としての友情、そのある種相反する二つの友情を味わえると思います。
BLを読もうと思って開きましたが、他の人も言っているようにBLではないですね。
ふんわり匂うくらい。でもそこがまた良い。
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これは…
2018年9月4日
いままで何で手に取らなかったんだろう
自分の頭のなかでストーリーや背景を色々考えながら読む感じでした。
切なくて美しいお話。
切ない
ネタバレ
2018年9月1日
このレビューはネタバレを含みます▼ 柔らかいタッチの線で、ゆるーい男子高校生の日常が起伏もなく続くだけかと思いきや。続きがあればいいけれど…。「忘れっぽいな」で片付けているところが温かくも切ない。
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すごくこわい
2017年10月6日
すごくいい。世界観がしっかりしているSF。不思議な雰囲気がずっと続く。はやく続きが読みたい。
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ホームの屋根ってこうなってるんだ〜
2017年10月6日
って気づく鉛筆画。
ほんとにある病気??
忘れてくことを忘れっぽいっていう友情。
読んでみて。
星4,5。続刊欲しい!淡々と意味深。
2017年10月5日
171ページ、約2/3が表題作+菜園モノクローム、計2作品y。

これ、好きです。
なんかいーわー。
確かに全くといって良いほど、BLのL要素はないですね。
けど!
2作とも少年たちの親友?特別な絆?の思いが、じんわり心にひびきます。

枠もフリーハンドで鉛筆書きのような独特な絵が、淡々としたお話にすごくあってる。
特別な物語でもないんだけど、ジブリの隣の山田くん(だったっけ?)のような味わいあるどこか哀愁おびた読み心地。

ひとつの話が数ページで区切られ、4コマのような言葉の少ない状況での描写。
そんな中で深みのある意味が読み取れてきます。
どちらの話も、もっとその先まで、オチまで読みたくなる。

もとは同人誌だったそうですが、続き出ないかな~。
続刊でたらぜひ読みたい。
担当者さん、作者さん、ぜひお願いします!
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思った以上に良い!
2017年10月4日
思った以上に面白くて切なかった!鉛筆画で雑な感じが逆に良い。続きが気になる。BL的要素はあまりなくって、男の人が読んでもOK!
切ないな
ネタバレ
2022年4月20日
このレビューはネタバレを含みます▼ ほのぼの系なんだと思って読み進めていたら段々と暗い影がちらほらと…。ほのぼのしてたかと思うとその影が突然現れるから胸がぎゅうっとなります。どうかこのまま、このままでいて、と。独特な感じですが会話の間や言葉選びがすごく好きでした。完結表記ではないけれど、これはもう続きは出ない感じでしょうか。寂しいですね。
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不思議な魅力・・でした。
2021年7月30日
鉛筆のみで描かれた全編・・手描きの枠線・・全て味がありました。お話しの内容的にはDK三田と保志の、何の気なしの日常を描かれているのですが、ただ違うのは保志が「5億人に1人の確率で黄緑色の髪を持って生まれた」ということ。鉛筆描きだけれど、保志の髪と眼のみ黄緑色という2色づかいがインパクトがあり印象深いです。特殊設定だけれど、奇異な目で見られたりもするけれど、それについての保志の感情は一切描かれていません。あくまで三田の目線で進むお話しは何だか不思議な感覚に捉われます。
割とゆるゆるっと描かれていて、保志の、珍妙な味のドリンクを買わずにはいられない性格・・・地味に面白いです(^^;特殊な髪ゆえ友達はほぼ三田・・でも途中で愉快な仲間たちが増えて更に作品に面白みが増してゆきます。これってBL枠なのかな・・?っていう感じのゆるっとDKライフ・・時々切ない雰囲気。これといった結末は無いのですが、きっとこの先も三田は保志くんを瞬時に見つけられる・・・そんな、ほんのり温かい気持ちになります。

もう1作品。舞台が外国・・時代も少々昔でしょうか。「菜園モノクローム」も不思議な空気漂う作品で、お金持ちのお屋敷で暮らす、貰われてきたユギとスウの、役割がよく解らない位置関係・・・でも旦那様は「何もしなくていい」という。内容が割と間接的に解らせる感じのお話しなので、読み手は想像を膨らます・・・多少もやっとする部分もあるので好みは別れるかも知れませんが、2人の関係はこのまま永遠に続くのではないだろうか?ヴァンパイヤのように永遠に少年のままなんじゃないだろうか?などと思ってしまうくらい、幻想的な作品でした。
独特だけど新しい
ネタバレ
2021年6月20日
このレビューはネタバレを含みます▼ 絵コンテ風の鉛筆のタッチだけで風景や人物の陰影の表現が素敵です。
タッチや2色作品はある意味新しい。
ストーリーも日常にある普通の風景だけれど、5億人に1人という難病の保志くんの生活にひそむ忘却や人の目…
何かを訴えてる作品だなぁ。
もう一つの菜園の作品も独特な感じ。
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不思議な魅力がある作品
2021年3月10日
読み放題です。
このお話の病気は本当にあるのだろうか。
BLって括ってしまうのはもったいないですね。
2色刷りで描かれているのですが、なんだか切なくて大切にしたいと思うようなお話でした。
短編も不思議なベールで包まれていて素敵でした。
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不思議な…
2020年5月12日
内容と絵の雰囲気もあってて読後感がジワジワっとしました。もっと読みたいです。
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これはBL…?
2019年9月17日
こちら読者へいろんな想像を委ねてくれる作品です。ふたつの短編で構成されていて、あっさりとしたイラストが逆に不気味さを演出しています。できれば、もう少しわかりやすく描いてくれると親切ですかね…
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説明は難しいので読んで見てほしい
2019年7月25日
もともとは同人誌ということなので始まり方も終わり方も自由でそれ故に強烈な印象が残ります。BLというカテゴリーにありますがいろんなことを考える読後感は独特だと思います。
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気になる〜
2017年10月17日
そこで終わるのって声に出た!いい感じに話進んでたのに〜。ビックリする位にスローでだから何?的なのを引っ張ったとこで切るし!独特の間はいい。絵が少し見づらい時があるけど。何より気になる!友情、同情は見えても恋心は見えません。スローなので焦りが逆に際立ちます。
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じわじわといいです
2017年10月8日
「しーあい」ではなく「しーえる」と読むそうです。
独特の空気感がある作品でよかったです。
4人の同級生(と先輩)の何気ない毎日のやりとりが、じわりとこころに優しく響いてくる感じです。
キャラの個性を表現する毎話のお決まりシーンもじわじわ来ます。
BLに分類されてるけど、これはBLなのかな?

もう一話は、海外(時代も今じゃないかも)のお話。
これは分類するとサスペンスになるのかな?

どちらも推測する余地を残している作品です。
そこがまた作品に深みを出しているんだろうな。

評価は4と5の間くらいなのですが、ページ数の割に定価が高いので★4に。
(定価に対していくら出してもいいかという基準で評価してるので)
読み放題対象。総171ページ。
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BL要素はありません
2017年10月5日
お話しは淡々と進みますが奥が深いです。下絵のような絵柄がまた良いのかもしれません。CIは考えさせられ、菜園モノクロームは切ないお話し。後からジワジワと来るものがあります。
元は同人誌
2017年10月4日
…という事で表現が自由です。
生まれつき髪が緑色の子とその友人たちのお話。奇抜なその髪のせいでいつも人々の視線に晒される彼の後ろ姿は何だか孤独で寂しそう。淡々とお話が進みますがジワッときます。BL要素はほぼ無く、個人的には古谷さんという女の子がお気に入りです。
解説って大事だと思わされた作品
2020年8月22日
独特の設定で描かれた表題作
強調された髪の毛の色
でもそれは普段の生活の中で無意識に視線を向ける差別的なもののデフォルメ?
いろいろ考えさせられる作品でしかも不安な予感をさせる余韻
解説で書かれた『菜園モノクローム』に興味が湧く
「暗い」って書かれてるから暗いんだろうと、そっち寄せに持ってかれるから解説って重要だと思う
意表をつかない…よね
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作家名: 水谷フーカ
ジャンル: BLマンガ
出版社: 1月と7月
雑誌: 1月と7月