先生と生徒が付き合って、その先は…っていう日常の一コマを一冊ずっと描いているお話です。大きな波乱も劇的な展開も全くないのに、暖かく切なく胸がぎゅーっとなる感覚は何なんでしょう。溢れるという勢いのある愛情ではなく、ジンワリと滲み出てくる愛情が伝わってくる本当に素敵な作品です。水沢君は2人が出会ったときの先生と同じ35歳になります。男前です。その模様を描いた番外編がたまらなく良い。先生は相変わらず普通のおじさんで取り分け魅力的ではありません(笑)でも、なぜか可愛い。本編で先生が水沢君に対して、「俺のしあわせなんて全部くれてやれたらいいのに」と思う場面、あそこは震えます。人を好きになるってこういうことだなーと、改めて考えてしみじみする素晴らしいお話ですので、是非読んでみて下さい!