ネタバレ・感想あり蒼究の十字架のレビュー

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知覧特攻平和会館レビュー
2025年8月27日
フォロー様のレビューから拝読しました。ご紹介ありがとうございます。
とても素敵な作家様と作品です!全45頁。

今回は3月に行った知覧特攻平和会館レビュー。鹿児島市内から車で約1時間の西の山間にあります。錦江湾から離れて山を抜けるように走りました。いまでこそ観光地になっていますが、80年前は村や集落が点在する静かな田舎だったでしょう。

25頁の隊員が酒を飲み交わしている場面は三角兵舎として平和会館の側に再現してあります。本来の兵舎は空爆を受けないように山林にありました。平和会館には「隼」や「疾風」のレプリカもありますが、海に沈んだ戦闘機を引き上げた展示もあります。無残といいつつ現役の迫力がありました。特攻隊の遺影コーナーは圧巻です。書簡はすべて直筆です。涙をこらえるのが大変でした。きっと大竹先生も訪問されたことでしょう。フィクションとはいいつつリアルな部分を強く感じました

最後は鹿児島のお菓子を紹介します。「あくまき(灰汁巻き)」です。もち米を灰汁につけて竹の皮でくるんで蒸すもしくは煮て作ります。わらび餅ほど繊細ではなく、おはぎほど原型をとどめていない茶色の郷土料理。きな粉か黒蜜などをかけて食べます。戦の保存食が始まりで歴史は古く、特攻隊員たちも一度は口にしたことでしょう。有名な知覧茶と合います。柴崎少尉と英伍長はどんな話でお菓子を食べたでしょう。平和という宝物を大事にしたいですね。
花のように、儚いながらも美しい物語
2025年8月26日
作者様買いです。“しのぶれど”~“白の無言”の帝国陸軍が舞台のお話がとにかく大好きだったので、こちらも。
本作は陸軍の特攻兵が主人公となっています。もともと非常に興味があるテーマだったこともあり、手に取らせていただきました。
そして青年漫画にカテゴライズされているとおり、BLではありません。ほんの少しブロマンス風味を感じますが、全年齢の方が読める内容だと思います。

英(はなぶさ)省吾は花屋の息子。かわいらしい容姿や家庭の事情から、近所の悪ガキに絡まれることもしばしば。
幼馴染みの正平兄ちゃんは、陸軍士官学校に首席で合格し、今は飛行将校を目指すエリート軍人。そんな彼に憧れ、ともに戦いたいと省吾は自らも陸軍の飛行機乗りになることを決意します。

省吾たちの搭乗機として一式戦闘機・隼が描かれ、実在の著名なエースパイロット・加藤建夫陸軍少将の名前も挙がります。本当に偶然なのですが、とある博物館で加藤少将機仕様の塗装が施された隼を見学してきたところ。すごくタイムリーだった…。
また特攻隊の取材をライフワークにされているという大竹先生の作品ですので、当然のごとく陸軍の航空兵の装備等もしっかり考証が成されています。素晴らしい。

美麗な絵柄も相まって、ただひたすら切なくて儚く、そして美しくもある物語です。
生き残ろうと思えば生き残れるチャンスがあったにも関わらず、祖国や戦友を思う心・軍人としての矜持がそれを許さない。もはや勝ち目はないと薄々感じながらも、死地へ赴く気骨ある若者たち。
現代に生きる私にとっては、それが歯痒くて堪りません…。

読みきりのためか、お話の進み方はだいぶ駆け足。なので、欲を言えばもっと長尺で省吾と正平の関わりを追いたかったです。
ですがとにかく作画が素晴らしい。かわいい省吾と男前の正平。大竹先生が描く凛々しい飛行機乗りが見られたことはとても満足でした。
純愛です
2025年5月6日
昭和20年
神風を期待して、特攻隊が編成された時期に
陸軍飛行学校を舞台にした純愛

ただ、、れのタイトル、青空の意味の蒼穹と同音で「蒼究」となっているとおもうのですが
なぜ、究の字を使ったのか、何か意味があるのかと疑問に思い読んでいたのですが、話の中で読み取れませんでした
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蒼穹
ネタバレ
2021年5月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ 戦争、特攻、十字架。尊敬する人、理不尽な命令を下す上官、同僚達。命をかけて大空に飛び立つ。生きていることが後ろめたく感じる不条理。
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うーん短い
2017年10月20日
大竹さんの時代物が良かったので買ってみましたが、この作品は、ちょっと駆け足な感じの展開でした。残念ながら「しのぶれど」のようなエロもなく、もう少し、しっとりしたエピソードとかほしかったかな。
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作家名: 大竹直子
出版社: ゴマブックス