ファッション雑誌の編集者女子と薬局のイケメン薬剤師が結婚するまでのお話。
題材はありきたりだけど、流れやテンポが良くストーリーは面白かったと思います。ただ、少々気になる点がありました。岡田の父に対する距離感は明らかに母とは違い、離婚したと言っても実父なのになぜあんなに他人行儀なのかがまず分かりません。その辺りの説明はなく不思議な親子に見えました。また、岡田の人物像が掴みどころがなく、キャラとしてブレブレだったように感じました。途中からはだいぶ芯が通ったようにみえましたが、最初の方は何を考えて動いているのか、どういう性格なのかが全く掴めず、キャラ作りが練り込まれていないように感じました。そして、その岡田が史のどこに惚れたのかも謎でした。薬局での数分のやり取りには惚れ込むまでの要素はなく、疲れた顔が好きと言われても共感出来ません。話が進むにつれて岡田の人物像や史の竹を割ったような男前な性格が魅力的だということが読み取れましたが、ストーリーを進めないと見えてこないキャラ像だと読み続けるのに少々忍耐が必要になり、途中挫折してしまう人もいるかなと残念に思いました。
一番の問題点は絵です。変顔は思い切っていていいのですが、そうじゃない場面でも変顔に見えるところが多々あり、イケメンがイケメンに見えなかったのがとにかく残念でした。