パワープッシュになっていたのを機にレビュー。
『大全集』の製版データを利用したものではありますが、個人的には、大人がせっかくお金を出して読むのであれば、『大全集』版の方をお勧めします。
こちらには収録されていない話がいくつかあり、また、『特別資料室』として当時の雑誌企画が収録されていて、21エモンワールドにおける地球の年表が見られたりするのがポイント高いです。
ついでに、こちらは収録順が発表順ではありません。
お子さんに読ませたいな、という場合ならこちらでも。
アポロ11号が月に降り立つ一年前から連載されたこの作品(単行本化の際にアポロ11号のことを滑り込ませている)、手塚治虫が子供向けに描いた「夢の明るい未来」を引き継ぎ、藤子・F・不二雄流のユーモアで描かれている、文化の歴史的にも貴重な作品なのではないかと思います。藤子・F・不二雄作品の「児童向け」漫画のバランスは絶妙で、いつの時代の子供にも心に善きものを残してくれることでしょう。
ただ、1981年発表の『2本足で星から星へ』がこちらには収録されていません。最新製版を使うのであれば、ついでに増補版として収録しちゃえば良かったのに〜……「子供の大冒険」的なお話で、せっかくなら子供にはそれも読んでほしい。
今よりもまだ、月にかかるロマンのベールが多かった時代のおおらかさのあるレトロフューチャー、21エモンが活躍した2023年を追い越した今、改めて読んでみるのも良いのではないでしょうか。