父親からDVを受けてる女子高生の主人公ハレカが、ミヤという女王の中の女王と出会い、秘密のクラブで女王として開花していく。単純に女王としてスターダムをのし上がる話としても面白いのですが、ミヤさんやハレカの言葉がすごく良い。SMの真髄もとても興味深く思いました。「打たれて傷ついた場所は打たれて愛されようとする」傷ついた場所は愛に飢えて、同じ方法で癒されようとする。何か要因があってSMに目覚める人が多いのはそういうわけだったのか。女は誰だって女王になれる。ミヤの言葉には色々なものが含まれていて、ミヤの過去も気になってきました。父親の暴力により男性性に怯えていたハレカが女王になる。1人の女の子が自分の尊厳を自分で取り戻していく話として胸が熱くなります。人は誰だって自分が自分にとっての王であって、決して奴隷等ではない。SMの話ではあるけど、作者さんが言いたいことには、すごく大事なメッセージ性があって面白いです。