カフェで彼女にフラレた男が、隣で同じ様な状況の地味で真面目そうな男に声をかけ慰め合う。しかしえちでは見た目とは裏腹に積極的なその男のギャップにやられ、彼の家に転がり込むことから始まる恋のお話。
カフェでフラレた者同士、というお決まりの展開から始まったお話ですが、性依存症という難しい問題も取り入れていて、思っていたよりもシリアスな重めのお話でした。でも読んでいて一番の違和感は奏介の親友に対しての想いと、親友の対応です。好きではない、ただの親友だと言うけれど、親友を見つめる複雑な表情からは吹っ切れていないように感じたし、責任を感じているからという理由で奏介の側にいて彼の恋路を見張る親友の存在は邪魔でしかないように思いました。桔平の言うように、親友から離れることが一番の解決策だと思ったし、親友に対しての異常な恩義は一種の愛情なのではと感じました。桔平が疑心暗鬼になりすぎるのも問題ですが、この状況だと仕方ないような気もしました。
最終的にハピエンだったので良かったですが、何となくモヤモヤが残る作品でした。