「なっちゃんの初恋」に収録されている「ほろほろ花の散る中で」をもう一度読みたくて購入。
エニシダの花の鮮やかな黄色とキラキラした雨粒の印象ばかりが記憶に残っていて、ストーリーはほとんど忘れていたのですが、読み返してみて思い出したことがありました。
当時、陸奥A子・田渕由美子・篠崎まこと先生と共に『りぼん』の乙女チック路線を担っていた太刀掛先生ですが、今思えば作品の設定は結構シリアスなものが多かったなあ、ということ。
表題作の「なっちゃんの初恋」(こちらも大好きな作品でした)もですが、登場人物が抱えている事情は決して軽くはなく、それぞれの想いはせつない。
ファッションや持ち物、愛らしいヒロイン等々、1970年代のカワイイがたくさん詰め込まれている一方で、そういう繊細な心の動きもしっかり描かれ、なおかつ読後感はどこまでも優しい。
それが太刀掛先生の漫画の魅力だと思います。