黒竜編全3話と白竜編全4話収録。どちらも島の守り神で神通力を持つ伝説の竜と、1400年前に契りを交わした人間とのお話で、ファンタジーな世界観がたっぷりです。
黒竜編は、現世で千凪の生まれ変わりを探すというもの。1400年もの間、ずっと一途に千凪の生まれ変わりを探し求める黒竜が、一見スパダリ風で怖いものナシみたいな風格なのにとても健気で良かった。一つ物申すとすれば、ヤスと初めて繋がる時に、すごい切ない状況なのにヤスが発したセリフがあまりに安っぽかった。一番盛り上がるところで、これまで切ないシーンが続いていただけにちょっと世界観が台無しになった印象で残念でした。
後半白竜編も同じく伝説の竜と人間のお話ですが、こちらも切なくてよかった。お互い勘違いしたままそれでも惹かれ合って、白竜は何度も何度も輪廻転生した人間を探し出して、でもすんでのところで手の中からすり抜けていって…。うーん、切なかったです。一途な溺愛系が好きな人にはハマるお話だと思います。
絵柄はかなり独特。背景や細かいところはとても丁寧で綺麗。なのに何故か人物だけが雑に見える…。何故なんでしょう…?正直好みの絵柄ではありませんが、ストーリーが好きだったので☆の数はそのまま5つで。