SとMのパートナー制度というのがユニークでした。パートナー=恋人や配偶者である必要はなく、1対複数のカップリングでもOKという独特な世界観です。SMがテーマですが、身体的に痛い表現はなく、精神的な被虐・加虐がメインという感じでしょうか。聖司と雅親の関係もSMにならってはいるんですが、きちんとその関係が愛情に裏打ちされていて良かったです。聖司は普段は優しくて気遣いができるイケメンで、でもきちんとSとしての支配欲や独占欲を兼ね備えていて、行為中は痛いことはせず(実際は痛い行為もあるかもですがその描写はなし)ちょっと強引だったり雄っぽかったり…。その加減がとても私の好みでした。途中で登場する雅親の元カレの位置づけが少し分かりにくかったかな。引っ掻き回すのか、もっとアドバイザー的ポジションに回るのか、少し中途半端な気もしました。