ネタバレ・感想ありえれほんのレビュー

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作者買いです
2025年9月30日
短編なのに長編を読んだような読後感。どれも良かったけれど、特に「もう人間」にはゾクゾクしました。架空の病気一つで、これだけ多くの疑問を投げかけてくるお話を描けるなんて。うめざわ先生の頭の中は一体どうなっているんだろう。ほんと、凄い。
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作者買いです
2025年9月24日
コメディ要素はほとんどないにもかかわらず、皮肉が凄すぎて笑いを誘う世界設定。セリフやモノローグなど読むところが多いのに隅々まで必死になって読んでいました。知らない単語や作者様の造語が沢山出てきて、国語能力の低い私としては、日本語として理解するだけでも大変でした。うめざわ先生の作品を読んでいると、自分とはかけ離れた話であっても、普段の自分がしていることって結局こういうことだよな・・・って自分自身を別角度から見る機会を得られます。今回収録されているデストピアたちは恐ろしいほど隅々まで辻褄が合っているので、頭ではありえない世界だと分かっていても、この狂った世界に自分を投影できるのかもしれません。一番印象に残った話は「もう人間」でした。主人公の水迫さんが最終的に選んだ道は、すごくシンプルに大事なことを教えてくれました。どちらも選べる状況で、自分の望む方を選ぶということ。それは、自分を生きる事に他ならないし、その身体に宿った魂がそれを望んでいるんじゃないかなと思います。どちらを選んでも地獄が待っているような選択を迫られる時、いっそ選択肢などなくなれば、少なくとも迷う苦しみからは解放されるのに、って思う気持ちもよく分かります。他のデストピアにも通じると思うのですが、国とか社会とかの大きな力に支配されていれば、流されているだけでよいから楽ではある。私自身も悩み過ぎて性根尽き果てるような時、支配される方に魅力を感じることは多いです。でもその状態では生きている実感が得られないのも人間なんだろうなと思います。どんなに楽でも生きている実感を失ってしまっては本末転倒です。ラストで有藤さんがとった行動は衝撃でしたが、それが水迫さんが提示したパラドクスを考え抜いた先に導き出された答えだとするなら、ハッピーエンドに思えました。
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傑作
2022年12月15日
すごいの一言。全てのお話がオタク文化に当てはめてあってそれが高次元で展開されている。文字数や解説多いのにスルスル読めちゃいます。
天才?
2021年9月24日
これは……解説要らないですね。とにかく読んでみてください。この作者天才?
ちょっとほめすぎか。非リアの独裁国家、著作権原理主義、胎児権原理主義という、3つのディストピアを描いています。
読んでいるうちに奥深さを感じる
2020年9月17日
3つのディストピアを描いた一冊で、最初は描かれている世界を馬鹿らしく思えますが、読み進めていくうちに緻密に考えられた世界観をきちんと描かれており、読み返して奥深さを感じます。
すごい
ネタバレ
2020年8月30日
このレビューはネタバレを含みます▼ 一見ぶっ飛んだ設定の世界が示されますが、思い付きでは書けないレベルの情報量で、その世界に納得させられます。特に「もう人間」では、命の尊厳について偽善無しで考えさせられます。もう少し肩の力を抜いて読めるギャグと思ったので衝撃でしたが、この「えれほん」と言う題名からはそこまで伝わらないかも。
すごく面白かったです。
台詞が難しいけど
2023年4月4日
マンガの台詞が難しくて、よく分からなかったけど面白く読みました。
着想が世の中を皮肉ってる感じです。
1984年そのまんま
2022年4月1日
1番目の話は1984年のストーリーを、そのままオタク文化にあてはめていてなにこれ!すごい!って思いました。
しかし読んでいるうちに、本当に小説の話そのままでこの人のオリジナリティはどこにあるんだろうと感じてしまった。

確かにビックオーが、アイドルみたいになっていて違う話ではあるんだけど…
誰かの思想や考え方を鏡のようにそのままうつして漫画にしました!
という感じが惜しいなと感じました。

胎児の権利の話については、自分には障害児の子供がいるので
架空の病気なんか使わず、正面切って問題に取り組む姿勢を見せてほしいなと感じました。
他の人の思想や反響にとらわれないで欲しいです。
絵は綺麗だし、ダーウィン事変ではもっとオリジナリティに溢れる作品であって欲しいと感じました。
社会派SF
2021年5月28日
名前のない現代社会の問題に焦点を当てる社会派のマンガ。敢えて言うなら、ルッキズム、著作権問題、胎児の権利をテーマにした3部作。
問題をそのまま取り上げるのではなく、それぞれの問題を強調する架空の設定を作り上げているので、政治色が強いテーマの割に、エンターテイメントとして読み易い。
会話やモノローグがかなり多い。個人的に、漫画は会話でなく絵で見せてほしいし、理性で考えるより心を動かしたい。ので、正直言ってこの作者は趣味じゃない。けれども、マイナーだけど重要な社会問題を取り上げる視点は素晴らしいし、それでいて楽しんで読める構成力は見事と思う。
一風変わった短編集を読みたい人にはオススメ。
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作家名: うめざわしゅん
ジャンル: 青年マンガ 人間ドラマ / SF
出版社: 電書バト