最初から一貫して凄い緊迫感!息もつかせぬ怒涛の展開!確かに“主人公補正“や”ご都合主義”がないとは言いませんが、それを凌駕する面白さ!日本にこんな面白い作品を生み出せる力があると知って嬉しくなりました。
【防人このえ(さきもりこのえ)】防大卒で自衛隊任官前にクルーズ船富岳で怪獣に遭遇。最初の怪獣からずっと対峙することになる。
【大和令和(やまとよしかず)】2等海佐。怪獣の気配(声)を聴き取り、怪獣の位置や接近を察知する特殊能力がある。
【オロチ】最初の怪獣。物音で獲物を察知。一度傷付けた獲物に対する執着を見せる。クルーズ船富岳の襲撃がメインストーリーの始まり。
【ヒルコ】次の怪獣。高知市に上陸。オロチと同じく人を捕食する。強力な超音波攻撃を繰り出す。
【ホムスビ】これまでと違い鉄を食料とする。人は直接的に襲わないが、電磁波などに引き寄せられる為、スマホや電線、車両などに反応、それを使う人々が巻き込まれ犠牲になる。インフラは餌。共存は不可能。
【ヌエ】まだ連載中で本領発揮はこれから。電磁波攻撃できる上、飛行可能。人を捕食する可能性もある。無双。人類のアルマゲドンになるかも?
●リアルな作画。船舶から戦車、自衛隊の装備まで実写のような作画です。素晴らしい!没入感あります。
●実社会反映。行政の縦割りの弊害。未曾有の危機すら政局にする政治家。迫りくる怪獣を前に動画配信をやめない一般人。領海問題。現実でもありそうな問題がリアル。
●熱い人間ドラマ。命を賭して市民を守る自衛隊員や警察官。それに協力する一般市民。個々人の家族愛。あまり人間の醜い部分は描写されず、弱者を切り捨てない、頭の下がるような立派な人物が多く描かれます。
●スリル満点。最初の怪獣オロチは、物音で獲物を探知します。死の危険にさらされながら悲鳴を上げずにいられるか?など手に汗を握る緊張感を、一貫して味合えます。
●怖すぎる怪獣。全体的に「シン・ゴジラ」を彷彿とさせられますが、ゴジラより怖いのは、人を捕食する点です。超音波など「遠距離攻撃」が可能です。繁殖し、強靭な身体は兵器も効きにくく、適応能力の高さ、学習したような防御をしたり、人間社会を追い詰めてきます。
読むのを止められない面白さでした。人類を破滅から救えるか?怪獣自衛隊の活躍を期待します。