家庭教師と生徒として出会った二人の人生を時代ごとに変化していく様子と共に描いたお話。
50代60代の二人がどのように出会い、惹かれ、人生を共にするようになったのかが描かれています。元々お互いに次のステップへと向かう前の模索時間に出会ったこともあると思いますが、恋愛というより人間的に惹かれ合い、人としての興味を掻き立てられる出会いだったように感じました。
教師と生徒としての出会いから恋人、親子、家族と発展的に関係が深まっていく様子が丁寧に描かれています。時には苦悩する場面もあったんだろうと思いますが、二人の変わらない想いが絆となり乗り越えてきた強さを感じました。何歳になっても触れたいと思える愛情と、最期まで共に穏やかに過ごせた人生に幸せの時間が流れていたことが表現されていたと思います。こんな風に幸せを噛み締めながら人生を送れた二人が羨ましくなる物語です。