村のしきたりで男同士で結婚という定番ながら突飛な始まり方や、双方の家族、特に母親も含めた初夜のドタバタはいかにもこの作者さんらしい。その後の展開は割と普通なんですが、千景の年齢にショックを受けたり色々気を遣ったり、段々好きになっていく百貴の変化がきちんと描かれていて良かったです。後半ちょっとメルヘンキャラになりすぎな気もしますが。最初の結婚式の、次はちゃんと・・・のモノローグが最後にきちんと回収されてハッピーエンド。一方の千景は、最後のアリ婚が予想以上にアリでした(笑)。あと、この作者さんはそれらしい生活空間を描くのが上手い。二人が東京で住んでるちょっといいマンションの広めのリビングの感じとか、田端のワンルームとか、田舎の家とか、雰囲気がよく出てます。