丸ごと表題作。本編6話プラスその後のお話『The night in Tokyo』7P、電子特典1P。薬種商『伊波屋』の若旦那竜次の元に運転手としてやってきた近藤は寡黙で不器用な男だった。彼の実直で素直なところを気に入った竜次は買い物に連れて行ったりしていたが、ある日彼の日記を読むと、そこには竜次への想いが綴られていて……というお話。 大好きな大島先生で大正ロマン、これは絶対にハズレなし!と思って購入したのですが、なんだろう、期待値が高かったためか拍子抜け感。出だしやキャラクターは魅力的で絵ももちろん美しく申し分ないのですが、どうにも盛り上がりに欠ける。色々な出来事が淡々と過ぎていくようで感情が揺り動かされないというか……。近藤が無愛想だからか、竜次が飄々としているからか、とにかく恋愛のワクワクドキドキがないままに、いつのまにか両想いになって東京に行っちゃった〜という印象でした。エロは最後の最後と番外編でした。相変わらず大島先生の描かれる裸体は眼福です。描写は修正不要な角度で。