普通のOLがプレイしていたゲームのどのルートでも強制的に死亡してしまう悪役令嬢に転生し、死亡フラグを回避する為に知識を活かして大活躍するお話。
なろう系で人気だった小説のコミカライズということで期待して読みましたが、とにかく詰め込みすぎの印象を受けました。悪役令嬢(子供)に転生し、死亡フラグを回避すると共に陥れた犯人を探し出し、貧しい領地を盛り立てる。更には聖女にレベルアップし、溺愛してくれていた父と元の姿で結ばれる。転生モノはただでさえ元の世界とは違った環境化で始まり、その世界に慣れていくことが話のスタートです。そこから明確なゴールに向かって努力したり、知恵を絞り出すところが面白いのですが、目的があちこちにあると当初のゴールが霞んでしまいます。途中までは領地再生に力が注がれ、本筋ルートに戻ったかと思えば恋愛を混ぜ込んでくる。しかも相手は父親。魂が違うと言えど、幼少期を育てた娘への愛情が恋愛感情であることへの疑問が拭えませんでした。そこは溺愛親バカルートであって欲しかったなと思います。また、途中から駆け足で物語が進んだのも残念でした。面白い要素があっただけに、じっくりと進めるか、物語を簡潔にするかが必要だったのではと感じました。