ネタバレ・感想あり炭に白蓮のレビュー

(4.4) 21件
(5)
16件
(4)
1件
(3)
2件
(2)
0件
(1)
2件
イケオジ伊藤伝右衛門
2025年2月15日
伊藤伝右衛門を非常に好意的解釈で描いた作品。飯塚市に現存する伊藤伝右衛門邸も2巻に出てきて、当時の生活や、伊藤伝右衛門邸の意匠の凝らし方がわかります。
白蓮事件の話だと悪役にされがちな伊藤伝右衛門さんを、ここまで格好良く描き切ってくれて、個人的にはとても好みな漫画です
いいね
0件
きれいなだけではない
2024年8月28日
あまりにも有名な白蓮事件。本当に波瀾万丈の生涯だった彼女の出自美貌そして短歌の才能。嫁ぎ先を勝手に決められる、子どもを産んだのに離縁されて次は20歳以上離れた炭坑王に。そこでの生活と出奔、新聞に発表された離別状。その後の二人がもっと知りたかった
自由の無い時代に自由を求めて得た女性
2023年11月20日
明治憲法下にはかん通罪という死罪が女にだけあった。現代に於いても男にとっての女性関係と、女にとっての「おとこ出入り」というのとはダブスタの傾向が残る。こうした不公平の強いギャップの種々は明治以降のもの。この有名なスキャンダルの主人公である燁子(「あき」が漢字表記されない場合が!?)は3度結婚をするが、初婚の失敗をただ一方的に責めを負わされたかの燁子の描写は、女性が何度も結婚するケースが少なくなかった戦国時代その直後の大らかな江戸時代をも顧みるに、なんとも悲壮感が強い。
そんな時代に彼女は精一杯自分の出来ることを探し、自分の居場所を探した。2度目の結婚相手の炭鉱王は型破りな度量の持ち主。社会が彼らを破綻の結果のみにて判断しがちなところを、作者山田先生は、この二人の間に流れていたものについて汲み取っていくのだ。決して、スキャンダルの結末に重きを置くのではなく。だからタイトルも、黒を連想する炭と、白蓮の白の対比。二人が袂を分かち始める頃、燁子は白蓮と名乗り出す流れ。そして、あの事件後の炭鉱王をして燁子を罪人にしなかっただけでなく、物語序盤に連なる「踏み台にして自由を得た」結果と評させるのだ。燁子は初めて恋をして、そして自由を求めて飛び立ったが、家同士の為だけともいえた初婚を経て、2度目の結婚には愛は有ったのだと。3度目で添い遂げた宮崎氏のいう「心安らかな場所を見つけた」事に心底ほっとすると同時に、これ程のあらゆる身の危険をも覚悟して起こした二人の当時の行動力にも驚嘆する。東大で法学を学んだ宮崎氏にとり、結果として何が待っているかを知らなかったはずはないからだ。
物語は相対的に炭鉱王とあき子とのやりとりが比重高く、また、彼女の半生において、2度の実家軟禁という、短くはない残忍な仕打ちには甚だ恐怖する。時代だからと受け流すのは困難な酷さだ。
この作者のハーレクインのコミカライズを幾つか読んだが、日本の時代物ももっと描いて欲しいと思った。背景の絵など資料を丹念に手繰ったことがありあり。当時の炭鉱の様子や歌など巧みに散りばめられて背景描写は臨場感誘う。
東京に生まれ育った私が子供の頃盆踊りといえば、東京音頭、オバQ音頭と並ぶヘビロテ曲が炭坑節。正に作品の舞台の炭鉱のことであったと初めて知った。数十年の時を経て今、その点と点を繋ぐ本作との出会い、一種大きな私の個人的な伏線回収感を嬉しく思う。
予想の数倍素晴らしかった
ネタバレ
2023年3月19日
このレビューはネタバレを含みます▼ NHKドラマ「花子とアン」で、
吉田鋼太郎さんが演じた石炭王に興味を持ち、
調べているうち行き着いた漫画でした。

美しい絵柄に、どんでん返しが幾重にもあって、
素晴らしいラブストーリー、素晴らしいラストでした。
山田圭子さん素晴らしい仕事をされたと思います。
ありがとうございました。
読みごたえがありました!!
2022年7月11日
その時代背景でないとあり得ない出来事だったんだろうなと思いました。自分だけの気持ちばかりでなく周囲に決められてしまう自身の運命。それを受け入れて生きていかなければならない人生。本当に凄まじい。
究極の愛は見守ること
2022年6月28日
山田先生の作品は琴線に触れることが多いです。この作品も読みようによったら嫌悪する部分もあるけど、それを超えたところにある愛が先生の本当に描きたかったものなのだと思いました。ガキ大将のような夫を懐柔出来なかった妻と、若い男に走った妻を淡々と守り続けた夫の、すれ違っているようで実は深く繋がっていた夫婦の物語。
これ読んだら傳右衛門に惚れてまうやろ…
2022年6月28日
今回は読み放題で読めるおススメ作品のご案内です。
史実に残る「白蓮事件」は、25歳差で筑豊の炭鉱王に嫁いだ華族のお姫様が、若い愛人の子を身もごって駆け落ちし、さらに新聞に絶縁状を掲載するという、ドラマさながらの出来事で、その後、この事件を題材にした沢山の作品を生み出しました。九州の飯塚市にある伊藤傳右衛門邸を訪れた際、その絶縁状のコピーも売ってたんですが、あまりに激しい心情の吐露に圧倒され、かん通罪もあった時代にこんな先進的な女性がいたんだ!とひたすら白蓮推しになって帰ってきた一方、現地のボランティアの方は傳右衛門推しなのに伝わらない悔しさを語っていたのが印象的でした。
***
そんな縁もあり手にした本作。想像以上に、傳右衛門LOVEの作者様の熱量が伝わる、傳右衛門の漢気、可愛らしさ、白蓮への愛情はあるのに不器用で、それでも漏れ伝わってしまう白蓮への愛!の描写。そして想像以上にこれに応えたいと思う白蓮の姿。
伊藤傳右衛門邸の完璧な再現や、炭鉱労働者の明日生命のある保証のない厳しい生活だけど人情に厚い川筋気質の描写に、激動の時代の変化も描いた良作です。これ読んでから伊藤傳右衛門邸に行きたかった〜!いや、傳右衛門カッコいい!今さらながらボランティアさんに謝りたい気持ちになってしまうほど、傳右衛門推しになっている自分に気付くのでした(汗!)。
***
途中白蓮の絶縁状も一部読めるほか、作中に登場する白蓮の短歌なども格調高く、とても品のある作品です。傳右衛門と白蓮の心情の通い合いは作者様の創作によるところもありますが、生まれた世界の違う者同士が愛情を育んでいく姿が美しく描かれ、絶縁状を書いた後も心の中で想いあっていた描写など、なんてロマンティックなんだろうと。宮崎もカッコ良く描かれてるし。世間ではスキャンダラスに取り上げられがちなこの3人を、こんなに美しい世界観の中で描かれた作者様の力量に拍手を送りたい気持ちになりました。良かったです。
読み放題でいいの…?
2022年6月27日
スピード感のある展開にも関わらず登場人物すべてに共感でき、ラストは静かな描写のなかの激情に涙が止まりませんでした。読み放題でこのボリュームはお得です。
深い深い愛ですね
2022年4月27日
良い話です。
深い思いやりがありながら 生き方の違いで素直に伝える事が出来ない。
歯痒くもすれ違う人生に胸を打たれました。
一気に読みました。
ネタバレ
2022年3月6日
このレビューはネタバレを含みます▼ お互い何かしらの情があるのに、関係はどんどん軋んでいく。
あまりにも何かもがが違いすぎた結果なんでしょうね。
子どもができていなければどういう結果になったのかな?なんて考えてしまう。、
白蓮の魅力いっぱいの作品です
2022年3月5日
史実に基づいたストーリーとありますが、その心理描写は作者の想像力によって描かれているのだと思います。
それを踏まえた上で、とても魅力的な作品だと思いました。
激動の人生を歩んだ白蓮の、夫に対する愛情の深さや、また夫の妻への想いもしっかり描かれている分、すれ違いの場面では胸を締め付けられるような気持ちにさせられました。
歴史上の人物を描いた作品は大好きです。
昔の人の、忍耐力や、精神力の強さからは沢山教えられることがあります。
読み放題で読めて良かったです。
おすすめです!
ネタバレ
2022年2月18日
このレビューはネタバレを含みます▼ 0円のコーナーをチェックしていてこちらを見つけました。朝ドラ「花子とアン」は観ていなかったのですが林真理子さんの小説「白蓮れんれん」を読んでいたため興味を持ちました。絵がとても美しく内容もとてもよかった。小説よりも伝右衛門氏の男気、主人公の寂しさ悲しみがよくわかり感情移入できました。ハッピーエンドに着地するのも良かった。全3巻というのも買いやすかったです。
複雑なラブ
2022年2月6日
実話を基にした究極のラブストーリーでした。山田先生の画力がストーリーを最大に盛り上げてくれました。伝右衛門さんが愛らしくカッコよく描かれていて、好きにならずにいられませんでした。控えめに言ってどハマりです。
なんでしょう。。
2021年12月2日
画力も素晴らしく、話も良いです。

が、王道的結末には至りません(笑)

でも、これこそが意地になったりすれ違ったり、
ひょんな事ならタガが外れたりする人間同士のやりとりなのでしょうかね。
炭鉱王と白蓮のドラマティックな物語
2021年11月30日
没頭して読めます!朝ドラの花子とアンで、炭鉱王と白蓮の切なすぎる情のやりとりが好きでした。そのふたりを真正面から描く漫画だ!!と、楽しみにしつつ読んだのですが、あまりのドラマティックさ、キャラの強烈な魅力にあっという間にこの物語の中に引き込まれました。
深い愛♦
2021年11月14日
好きとか愛してるというよりも、読み進めるに連れて深い愛を感じました!粗雑な成り上がり男性と上流階級のお嬢様のよくある話かと思いましたが、違いました!3巻で終わりなので、是非読んでほしいです!
激烈!!
ネタバレ
2022年3月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ 読み放題で濫読しています♪♪♪
普段漫画は殆ど読みませんが、絵の綺麗さに引き込まれて読み始めました。女性の人権が今よりずっと低かった時代、激烈に生きた主人公達に、現代よりずっと活き活きとした生命の豊かさを感じました。良い物語でした。
柳原白蓮を知ってると「うーん」ってなる
ネタバレ
2023年8月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ 例えばおサキってただの使用人ではなく、女遊びの激しかった伊藤伝右衛門の妾の一人だよね。
洗濯物じゃぶじゃぶや、まな板の上で包丁トントンしながら、「家事一通り女学校で習ってるのよ」→華族の伯爵令嬢が女中の仕事を習うわけないやろ。
伝右衛門に性病うつされた話はなかったことに?

出奔前、「何度自 殺を考えたかしれない境遇から救い出してほしい」みたいな手紙を宮崎龍介に書き送ってるのね。
そんなに昔の人ではない(昭和の戦後まで生きてる)だけに、気の毒な感じ。
深い
2022年3月6日
いろんな愛の形が詰まっている、とても奥深いストーリーでした。史実に基づいて描かれているということで、白蓮という人は私には真似の出来ない生き方をした女性だと、ちょっと羨ましい気持ちにもなりました。
絵が
ネタバレ
2022年10月12日
このレビューはネタバレを含みます▼ 柳原白蓮と伊藤伝衛門の物語。
総柄の着物を色留と言ったり、女中頭の方が派手な着物をきていたりツッコミどころが多い。
伝衛門も中年に見えない。
あと歌を詠むシーン一切なしでいきなりデビューw
伝衛門に妾を探すのも理由が出てこないし。
お粗末な出来。
後味が悪い
2022年2月26日
昔の実話を基にしているといっても
ストーリーがとても後味悪く好きになれない。

読んで後悔してしまいました。
レビューをシェアしよう!