兄弟もの好きで期待して読んだのですが、ちょっと物足りなかったです。ソフトというかありきたりというか。もっと葛藤とか切なさとかがあるかと思ったらさらっと終わってしまいました。
千歳は流され過ぎというか、弟離れとかいう段階じゃない距離感になっちゃってるのに受け入れちゃってるし、もう少し主体性を持って、お兄ちゃんらしいしっかりしたところが見たかったと思いました。浬も子供の頃からべったり執着してるのはいいんですが、自分の気持ちばっかりで戸惑い気味の千歳を思い遣ることもあまりなく押してばかりなのが気になりました。
後半割とあっさり心が動いてくっついてしまうので、もう少し盛り上がりが欲しかったかな。作者さん買いだったのですが、タイトルほどの「毒」は感じず、あまり引き付けられるところがなかったのがちょっと残念でした。