先生との出会いは「猿喰山疑獄事件」でした。その作品に出会って度肝抜かされて、先生の作品は安易に手を出しちゃいけない!と何度となく素通りしてまして‥。が、今作のレビューを読んで再度トライ。内心ビクビクしてましたが(猿喰山〜はまじ衝撃的だったので)、前述した作品と趣が全く違い別の意味で衝撃でした。
ストーリーは少女漫画的王道恋物語ですが、人間の弱さ狡さ汚さもきちんと描かれいて読みながら何度となく胸が痛み246pというボリュームも読み応えがありました。
癖強な絵が苦手なのですが、特筆すべきは言葉のチョイスというか詩的な表現。先生が紡ぎ出す文章に品格があるとでも言いましょうか、上質な「読み物」の風格すら感じました。
この独特な味わいはアルク先生にしか生み出せない。まだ数冊しか読んではいませんが完全に先生の表現力に魅了されました。