繰り返し読めば読むほどロレンツォやローズの心情が見えてくる作品だと思います。
初めて読んだ時は思わず史実のロレンツォについて調べてしまうほど何とも言えない気持ちになりました。ですがしばらくすると、読み返したくなる衝動に駆られ、今度は改めてロレンツォの視点で作中彼が心の中で思う言葉に注目し読み進めると結果的に共感できるように思えてきました。
そしてローズも両親からしっかりと愛情を与えられ、恵まれた環境だからこそ優しく聡明な少女に育ち、叔父であるロレンツォや両親等を思い遣る事ができるのだと、彼女の姿に心打たれました。
登場人物それぞれの視点で読んでみると様々心理状態になることができ、奥深い作品に出合えたと思います!