悪役令嬢断罪の様式美?のシーンから始まったと思ったら、一転、破滅フラグを折るための24時間カウントダウンとなります。主人公の決断と知恵と行動力が魅力的ですが、お金で雇われた者を含めた協力者たちの行動にもわくわくしながら読めます。(「ヒロイン」と王太子はどうやってもクソですが)登場人物がそれぞれの立場で生き生きと描かれているところがとてもいい。さらに、断罪だけで終わらない一捻りが、他の作品と違うのです。途中、何だろう?と引っかかりながらも(私は)スルーしていった伏線が「ヒロイン」自身のことで回収される、最後のダメ押しに感心しました。これらが、3巻というベストな長さでまとまっているのが素晴らしい。ただ、一点気になったところ……普通、王室への手紙は検閲されますよね? どう見ても怪しい手紙(伏線に絡む)は、王妃様の手元には届かないんじゃないかなぁ