各キャラクター造形が薄く、軽い。
与えられた役割をそのまんま、作者の思考・都合のままにただお話の流れのままに演じ、動いている感覚。なんかそれっぽい展開やいい感じの台詞・シーンは各所で到来するのだが、そこに至るまでの流れが軽く薄く一切の重みが感じられないため、全く心が動かない。
そもそも主人公は仕事をすればきちんとどころか期待値以上に成果を上げられるのだから、冒頭の扱いになるのがおかしい。事実として、異常に強い炎系統の術を扱えるし、異常に高レベルの採取採掘技術があるし、主人公周りでいきなり物が出たり消えたりするし、壊すのが困難なものを触れずに破壊したりするし、短時間での長距離移動も可能だし、……と、門前払いされる方がおかしいのである。どんだけ自己アピールが下手なのよこの主人公。
とにかく、登場人物全員が物語の都合で動かされている感がものすごい作品。あと、個人的には年齢不相応に幼稚な言動の幻獣種たちも非常に気になった、というかちょっとイライラするレベルだった。