特装版付属冊子についてのレビューです。
もはやどちらが「付属」なのかがあやしい、176ページの、写真集の体をとったイラスト集。モノクロ。横書き、横長。
添えられた言葉は、異文化の言語を翻訳した、というスタイルで、ぎこちなさのある文章になっています。素晴らしい。
一万年のうちのどこかの、月でのパーティーの日の様子。
宝石達の様子が見られ、本編に奥行きを添えます。
この冊子は、明るく楽し気で、とにかく光に満ちていて、イラストもハレーションを利用して撮影された写真のようです。
だからこそ、読後感が鬱。
光あるところに影はあり、光が強いほどに影の色は濃く。
この手法で描き切った作者の手腕に唸ります。