ネタバレ・感想あり鉄血キュッヒェのレビュー

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横滑りにここまで来ました
ネタバレ
2025年9月6日
このレビューはネタバレを含みます▼ 『軍靴のバルツァー』から自分も横滑りにここまで来ました。
舞台は一次大戦下のドイツ、炊事班所属の元料理人と栄養素に偏執的な陸軍中佐のコンビが兵士の栄養状態の改善を図っていくお話。

兵士の栄養改善と聞くと何となくのどかな感じがしますが、時には敵国フランスとの最前線で調査しなければならず危険を伴います。調査地は後に両国から甚大な被害を出した西部戦線。
戦闘経験ゼロっぽい炊事班の料理人を伴っての調査ですので、実質戦闘員は中佐お1人様。
この元料理人(スーシェフ)は作中では「二番手のシェフ」とされていますが、スーシェフは副料理長で実質的な現場責任者です。その上に総料理長(グランシェフ。総責任者)がいますので、料理に関しては結構な腕前なんだと思います。

戦時下ドイツの食糧事情はというと、兵士も民間人も我慢を強いられている状態で手に入る食材が乏しいです(インフレの為あっても高価)。
敵国フランスとの食の格差には泣けますが、その乏しい食材で栄養改善していく発想と試行錯誤が興味深いです。
読んでいて思わず「2回くらい茹でこぼしてみたらどうだろ?」とか口をはさみたくなったり(笑)。
平時なら食べなかった食材がちゃんと料理として出てくるのが良いです。

このお話も『軍靴のバルツァー』もそうですが、戦争の継続がいかに経済力ありきなのかが分かります。
作中にドイツ+オーストリアvsフランスの農地面積の差が出てきて、これを見ると工業国同士で同盟国になっちゃダメだったんだなぁ~と思います。兵糧を確保するのに間違いなく不利です。
自国自給率は大事ですが、海外県があるとか戦時下で直接的な影響を受けない地域で農作物の栽培や酪農が出来ると良いですよね。
何よりも戦争をしないのが一番。

目下のところノーマンズランドで孤立中・・・ どうなることやら。
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バルツァーからきました
2023年2月11日
バルツァーの新刊で広告みて飛んできました!相変わらずの美麗な絵で、今回はミリメシです。いきなり夢みたいにおいしくなるんじゃなくて、なかった食糧が補給ができるわけでもなく、現場でなんとかする!ということなのでおもしろいです。がんばって、おい食べれるじゃねーか!っていうのがおもしろいです。全くミリオタではないので、缶詰めたべてるだけじゃなくて料理こうやってやってるとこもあるんだ??というレベルの人間なので単純におもしろいです。
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作家名: 中島三千恒
出版社: 講談社
雑誌: モーニング