漫画家岸辺露伴がスタンド使いではなく怪異や超常現象と対峙する「岸辺露伴は動かない」シリーズの外伝のような話。「この世で最も邪悪な絵」と呼ばれる「黒い絵」が存在すると以前教えられたことを思い出した露伴は、取材という名目でその絵を買い取ったルーブル美術館へ。見学を申し出るが何故かその絵の保管記録は絵画が一枚も存在しないはずの倉庫になっており、確認も兼ねて責任者や警備管轄の消防士も同行して倉庫へ行くがそこで「黒い絵」の「呪い」を受けることになる。そして実はかつてこの絵のことを教えてくれた人物とも奇妙な因縁があり──という従来の作品よりホラー寄りな内容。漫画の事しか頭になく女性に興味がなさそうな露伴先生の貴重な女性に対する感情が描かれているのが面白い。