ネタバレ・感想あり艮(うしとら)のレビュー

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さすが
2025年1月13日
山岸涼子の作品は単行本で網羅していたつもりだったけど、近作は見落としがあったようで、電子コミックになっていることに気づいて(私にとっての)新作に出会えてすごく嬉しかった。
繊細で美しく怖い線。話に引き込まれる展開力、説得力のあるストーリー。各キャラクターにリアリティが感じられ、どの短編も面白い。
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ネタバレ
2024年10月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ ちょっとホラーな雰囲気の作品は山岸凉子先生の絵とあっています。ストーリーも申し分ないです。
死神とお迎えを知っていても同時に考えたことはなかったです。
イメージ的に、死神は容赦なく死を告げる恐ろしい存在で容姿も不気味な感じ。お迎えは優しく導いてくれる存在で容姿も亡き御先祖様など身近な感じ。日出る国でもお迎えのシーンがあったと思い出しました。
今いる世界が実は黄泉の国という話もなんとも不思議で一見和やかな雰囲気の安心感と現実世界にいるはずのない人達という不安の揺らぎもあり自己の存在喪失を思わせる恐怖感があります。
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スピリチュアルな感じですな~
2024年2月7日
オーラの泉…的な話のような…。
艮の方角を気にしすぎたりは、いかがなものかなとも思いますが(それよりは波長の法則や因果の法則だそうですが…←心がけやおこないを気を付けるほう)。
死神の話は、良い行いをしてきた人は、「おむかえ」が来て。悪い行いをしてきた人は、「死神」が来るかも?という話は、何だかリアルにありそうで、気を付けようか…と思いますね。
山岸凉子先生のタッチは、萩尾望都先生のタッチにも通じる感じがあって、昭和の少女マンガの感じが懐かしいです。
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先生的死世観
ネタバレ
2024年2月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ …が濃厚に詰まった一冊かと。わりと最近の作品(といっても十年前以降)だからか4作品全て初見。新鮮でした。
表題作「艮」は鬼門に纏わる障りのお話。主婦があらゆる厄に見舞われながらも健気に頑張り障りを回避するんですが、脱獄犯の男の話も並走するのでそっちばかり気になっちゃいました。まさかの解釈が面白かった。
「死神」は看護師の体験談を記者が取材する形で、死際の患者の様相が客観的に語られます。タイトル通りの死神ではなく “お迎え” と形容する各種ケースが興味深い。
「時計草」は主人公から見た一風変わった ”あの世“ の話。死神と共に先生の死世感が色濃く出ている気がします。
「ドラゴンメイド」だけは前出3作とは毛色が違い、中世フランスのファンタジックな逸話でした。お国は違えど鶴の恩返し的なやつ…ただし恩も売ってない上に過失犯ですけど良いのかな。龍女と書いてドラゴンメイドってのが格好良い。時祷書なる物があるのを知れて良かったです。
何十年と経っても変わらぬ、山岸先生が手掛ける怪異の面白さ。次なる供給を心待ちにしています。
あの山岸だあ
ネタバレ
2023年12月11日
このレビューはネタバレを含みます▼ やはり淡々としているけどどこかはっとさせられる面もあるよね。
怖いけど母親が子供のために鬼門をふさいだのはいいな。
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深い
ネタバレ
2023年7月25日
このレビューはネタバレを含みます▼ 幽霊談をリアルで読んでから先生の作品は見つけたら読む事にしていた私ですが、初めて読ませていただいた作品ばかりでした。
怖い話と言うより超常世界?は己の行動と心の持ち方次第で変わるのかもなお話と感じました。
そうそう。義母も亡くなる少し前に先に亡くなった(2ヶ月前)義父と札幌の雪まつりへ行き大変楽しかったと言っていて
親族一同お迎えに来たけど寄り道したんだね。と言い合いましたよ。
じわりとした怖さと冷静さ
ネタバレ
2023年7月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ 『艮』「うしとら」と読むだけに家に関する怪異があります。相談する相手がいたからよかったものの… 。 日常の仕事や家事をする描写が描かれているので、実際に晶子さんのような立場になったら、もうたしかにしんどくて怖くなってしまうなあと思いました。
『死神』死神の存在は則ち、
『時計草』この話がある意味一番怖かったです。
『ドラゴンメイド』こちらは、怪異というよりは昔話に近いようなまとめ方で、歴史の勉強にもなりました。
全部に怪異や怖い存在が関係する内容なのですが、冷静に見つめる視点も描かれているので、では遭遇した後どうすればいいのかと少し考えさせられるところがあります。
好きな作家なのですが
ネタバレ
2025年4月29日
このレビューはネタバレを含みます▼ 正直 納得しかねる部分が多かった
うしとら→初めて読みました。家に隠れたはずの男が実は。。という部分は途中で 何となく予想がつきました 鬼門って言われても その方角に入り口を作るしかない家もあるのになぁ
死神→お迎えについての話ですが こちらも自死した方に対しての配慮が欠ける様な
時計草→この作品が1番納得いきません 子どもを産まず未婚のまま高齢になった女性の人生を否定しているみたいで 子育てした女性は全員無私の愛情を持てるの?女性の幸福は結婚と子育てって言いたいの?山岸先生って独身じゃなかったっけ?今迄の作品では 逆に 結婚や子育てをするのが女性の幸福と言われ 苦しむ女性を描いていたはず どうしたの先生?
日出処の天子や テレプシコーラ その他優れた作品を沢山描かれている山岸先生なのに ガッカリしました。
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合わない部分もあるけどすごく好きな部分も
ネタバレ
2025年3月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ 207ページ。
ホラー3作+エッセイっぽい1作の、4作入り短編集。発表年は、2014〜2021年。
〜〜〜〜〜
・『艮(うしとら)』表題作。およそ80ページの中篇。「インチキ霊能者」と、その担当編集者(こっちが主人公)の、鬼門にまつわる心霊話。心霊部分はおもしろいんですが、私はこの主人公が苦手……恩知らずって言うか、自分勝手って言うか……。
・『死神』看護師の語る、「お迎え」にまつわる話。
・『時計草』あの世に踏み込んだ様子の話。これが一番ホラーっぽくて良かった。
・『ドラゴンメイド』中世ヨーロッパの伝説(クードレット作『妖精メリュジーヌ伝説』)にまつわるエッセイ漫画。この伝説、日本昔話の「鶴女房」とかに通じる異類婚姻譚で、とても好きです。電子本もありますので、興味のある方は是非!その関連で、『ベリー公のいとも豪華なる時祷書』にもふれられており。この時祷書、ものすごく美しく本当に豪華で、NHKの日曜美術館で取り上げられたこともあるので、視聴の機会のある方は是非是非!
〜〜〜〜〜
この作者さん、捻くれ者にはどうも素直に受け入れられない部分が根幹にあります。いささか説教っぽい思想があるのに、表題作の主人公のような性格の人が善人寄りの描かれ方で出てくることが、どうにも自分の中でうまく消化できません。
けど今まで読んだいくつかの中では好きな作品もあるので、自分好みを探してまだ読みます。電子化万歳。
ヒロイン
ネタバレ
2023年7月31日
このレビューはネタバレを含みます▼ 艮のヒロインはあの後輩に会社でめっちゃ悪口言われると思うわw
年末の忙しいときにお友達価格5万で勝手口塞いでってw
読み終わって「わたしの人形は良い人形」の人形アップが一番怖かったですw
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作家名: 山岸凉子
ジャンル: 青年マンガ ホラー
出版社: 講談社
雑誌: モーニング