二百年に一度厄災が現れ、それを封じる聖女もまた誕生する。代々聖女が誕生するといわれているフィロント公爵家に生まれたフィロメラ。次代の聖女として、幼馴染の第一王子のアンドリューとも婚約した。だが、その後同い年の分家の娘パトリシアが養女として引き取られると、パトリシアも聖女としての資質を見せ始め、今ではパトリシアがホンモノの聖女で、フィロメラはニセモノの聖女として扱われていた。毒入りのお茶を飲んで倒れたことで、前世の記憶を思い出し、自分が小説の登場人物で「悪役のニセモノ聖女」に転生したことに気付く。パトリシアの策略で、呪われた第二王子の婚約者として隣国に送り出されたフィロメラ。ところが自由を得てのびのびと過ごせる場所を得たことによって、癒しの力を使えることがわかって……。呪われたとされていたジリアン殿下がとてもカッコいいです。