ネタバレ・感想あり深窓のこいびと【単行本版(シーモア限定描き下ろし付)】のレビュー

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大人の恋の駆け引き
2025年1月16日
若いころのように勢いだけでは突っ走れない大人の恋。二人の視線や会話の駆け引きで最後までグイグイ読ませてくる、上質な作品でした。ジャズとコーヒーが似合うような年上の清水と、彼から目が離せなくなってしまったワンコの土屋。傷つけること、傷つくことを恐れる大人の恋にハラハラと泣けてきます。恋するって素敵、恋は人を素直にしてくれるー。心が洗われるようなお話でした。はじめての作者さまですが流れも良くて雰囲気があって自分好みだったので、是非他作品も読んでみたいです✨
大好き
ネタバレ
2025年1月16日
このレビューはネタバレを含みます▼ とても良いです。。とにかく良いのは最後らへんにあるシーンです。大好き。あの誘うところ。最初から最後まで優しくて切ない雰囲気が絵と相まってすごく良かったです。この先生の作品はどれも素敵なのでぜひ他も読んでみてください。
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タイトルから素晴らしかった✨
ネタバレ
2024年8月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ ネタバレしない方が良いかなと思ったので、簡潔に。

20代でそれは辛かっただろうなと。幸せであんな形だったら余計にそうだろうなと…(清水さん)
また土屋くんだったから、清水さんはあんな風に泣く事ができたのかな?とも思ったりしました。それまでは、感情に蓋をしていた方がまだ楽だっただろうなと。

希死念慮があったとしても、身体の細胞がそれを察知し気を付けてー、と本人にサインを送ったとしたら、それは寂しさという感情で表れるのかな?と。そんな空気感を纏った清水さんを、美しいと惹かれた土屋くん。若いって良いなと、清水さんを見つめる表情が良かったです。

そんな世界観の物語なのですが、作者さまの描き方が静かで、ゆっくりした時間みたいなものを感じて美しいなと。
清水さんが愛読している作家がジョン アーヴィング(でしょうか…)、彼の自宅がT字路にある、そんな所から深窓、という言葉の耽美さを感じて良かったです。(T字路は…死者の通り道、地方によっては石とか置いたりしませんでしょうか?)

副腎疲労が酷くなると尽き、そうなると。清水さん、栄養のあるものを作ってもらって…と思いました。そこを心配するそれぞれの描写に泣きました(食事大事😩)。

初読み作者さんでしたが、どこか正当な耽美さ…(民放とNH○技術班の映像の違い…どちらが上とかじゃなく見せ方というか)みたいなものを感じ、他の作品も読んでみたいなと思いました。感謝です✨
欠陥なき別れなど無い。
ネタバレ
2024年8月18日
このレビューはネタバレを含みます▼ 共通の友人のカフェで、初めて出会った清水と土屋。境界線を引いても入って来る人っていますね。それは単なる好奇心なのか、世間的ポーズか、暇つぶしなのか。その対処として、大人ならば適度な距離を保持すれば済むことと、清水は10才も年下の土屋に大人対応。けれど、会う回数が増える度に、ゆっくりと揺れ始めたと感じる心の余白。実は、清水は、ある日突然に失ってしまった恋人がいました。別れは辛いものですが、病や老いならば、まだいささかの余地が有りましょうが、いきなり失ってしまった状況から抜け出せ無くなってしまった清水。生きてる内に、あれを言えば良かった、これをすれば良かったと、自らで俗世から隔離したのは、己への諌めだったのでしょうか。けれども、愛する人とて何処かで同じ様に幸せを祈っていてくれるものです。風が無けれは風鈴が鳴らない様に、土屋のおかげで美しい音を鳴らし始める清水。どんな不幸の中でも、生きている限りは歩かなければなりません。きっかけを差し出した土屋君の、若い熱情にあっぱれをあげます。ジョンアービングの長い小説を、一人の時を紛らわす為に読んでいる清水の姿を想像したら、悲しくなりました。この先の清水さんは、失う不安を抱えるよりは、思いっきり甘え、生を楽しみ、若さを味わい尽くして行きましょう。それが命ある者の、与えられた役目かと。
フォロワー様から又、素敵な作品に出逢わせて頂きました!有難うございます。
悩み、頑張るワンコを応援したい!
ネタバレ
2024年8月18日
このレビューはネタバレを含みます▼ 静かに切ない作品です。陰のある年上美人清水さんと、派手に見えるけど純粋で真っ直ぐな年下ワンコ土屋くんのお話。陰がある理由の詳細は是非ネタバレなしで。知人を介して知り合うも、遊びまでの関係を望む清水さんは土屋くんとの間に明確な一線を引いてきます。けれど適当にはいなせない。その時点で特別な相手になりつつあるのでしょう。過去の傷の少ない描写から伝わってくるのは、あらゆることを考え続けても答えは出ない絶望感。物語の軸をずらさないよう必要最低限な説明しかありませんが、お相手のご家族とも色々あったと推測できます。少しずつ死にながら生きることを望む清水さんの瞳は、とても寂しくミステリアスです。固く閉じられた深窓に、土屋くんが諦めずに足を踏み入れたことでその瞳は生きた表情に変わるのです。それが例え悲しみの表情だとしても、前を向くには必要なこと。土屋くんの願いと二人流す涙に感動します。ラストも確かな生を感じさせる静かで素敵な終わり方でした。特筆すべきは、土屋くんの一生懸命さと年下青年らしい可愛いらしさ!これは応援せずにいられません。悩みながらも、本当によく頑張りました。肌を重ねる場面での、真っ直ぐで熱い眼差しもとても良いです。清水さんもさすが大人です。描き下ろしは朝の幸せなひとこま。シーモア限定特典は二人のイラスト。約束通り行けたんですね。清水さんの表情が可愛いです。最後に、とても素晴らしいと断言できる作品です。おすすめ。
泣くつもりなんかなかった
2024年8月14日
うううううう涙止まらず。
瀧本先生、めっちゃ好きです。
なんというかもう、すごくいいとしか言えなくて謝りたい!
blに涙なんぞ要らんですし、楽しく笑えるものだけ読んでいたいし、絵はキラキラしてれば瞳の奥の表情なんか読み解きたくないし。でもね〜、良いものは読んじゃいますよね。
たまたま先日沢木耕太郎さんの『凍』のレビュー読んでて、うわー無理!って思ってたんですよね。
でも良い本はやっぱり読んでおいたらいい。読後のこの温泉から上がった後のような心地よい疲労感は、きっと久しぶりにデトックスされたからなんでしょうね。
ほんとに良い作品です。
これは仕方ない!後半泣けた最後まで読んで
2024年8月11日
こんなに後半泣くとは思わなかった!!もう絶対ネタバレ無しで読みきった方がいいです。最初懐かない猫ちゃんみたいな人なのかな?と思っていましたが、これは苦しい、これは清水さん仕方ないです。読み終わってタイトルで、そういう事か…とまた涙が滲みます。窓の側で苦しくてずっと助けを求めていたんですね。燃え尽きた、とありましたが、最初仕事で燃え尽きたのね、うんうん私も経験あるよ、と思いながら進めていくとどうもそれだけではないらしい。近寄れば線を引かれる土屋くん。切ない。いつも寂しい瞳の秘密を知った時、これは苦しい、仕方ない!と思った。泣いてる時私も泣いてた。最終話で救いがあり、それでも真実を受け入れるのは苦しかったろうな…と涙。土屋くんがいてくれて本当に良かった。ネタバレ防止の為詳しく書けませんが、本当に良かった。泣いたー!紙でも買います。幸せになって欲しい。瀧本羊子先生、本当にありがとうございます!泣けました!
静かな感動
ネタバレ
2024年8月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ 先生の新作お待ちしていました!!!
表紙絵が淡く儚げで瀧本先生作品の新たな一面を予感させるような…。
読み終わって少し経ちましたが余韻でまた涙が出てきそうです。
お話はとてもシンプル。
訳あって人と一線引く寂しげな雰囲気を纏った清水さん、そんな清水さんに惹かれる土屋くん。
近づいたかと思うとまた遠ざかる…そんな関係がどう変化して行くのか。

清水さんの態度に戸惑いつつもワンコみたいに明るく好意を隠さない土屋くんが可愛い。
そして清水さんが人と距離を置く理由。
大切な人がいるって幸せだけど苦しい。清水さんが深窓から抜け出せないでいる気持ちを、出会いと別れを経験してきた大人なら共感来るはず。そこから出てきて誰かと笑えますようにと願いながら読みました。

なんですかね〜清水さんの表情やセリフだけじゃなく1ページ1ページ、1コマ1コマに清水さんの寂しさが溢れて見えて。お話進むごとにつれ土屋くんで余白が埋まっていくような。それが嬉しくてとてもドラマチックで自然と涙が出てました。

先生らしさもしっかり感じる大人のラブストーリー、少し新鮮でしたがギュッと2人の気持ちに寄り添う構成、作品の完成度も素晴らしく読んでいて気持ちよかったです!
感動しました!

あっマスター?も好き!踏み込み過ぎない距離感で見守ってくれる、いるだけでバランスが整うような存在が良かったです!!!素敵な作品ありがとうございました!
切ない
2025年1月1日
儚げな受と真っ直ぐな年下攻の組み合わせが良い。受の過去エピソードが切なくてだからこそ2人のこれからが明るいものであって欲しいです。
年下の大型ワンコ攻め
ネタバレ
2024年9月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ どこか陰のある年上の美しい人に一目惚れした攻め。どうにか距離を縮めようとアプローチするけれど、のらりくらりと一線を引かれて踏み込めない。受けも満更でもなさそうというか、どんどん攻めに惹かれているんだけどそんな自分を許せなくて拒絶してしまう。受けの過去の恋人とのエピソードが悲しくて切ない。
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楚々とした美人なんだけど
ネタバレ
2024年8月16日
このレビューはネタバレを含みます▼ 過去の恋人が忘れられない年上美人と一途な年下ワンコ。
出ていったきり戻ってこない彼の帰りを待ってるってことだけど、登山へ行って恋人が帰ってこなければ当然捜索願出して一刻も早い救助をと考えなければおかしいし、そこらへん曖昧にして泣いてたのはどうなのかと。
ただ雰囲気は非常によかったし、年下ワンコを受け入れてからの2人が可愛かったので、過去の恋人の設定だけがちょっと惜しかったなと思います。
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作家名: 瀧本羊子
ジャンル: BLマンガ 年下攻め(BL)
出版社: リイド社
雑誌: mimosa