美しく繊細な絵に惹きこまれ、かつ重厚なストーリー、展開に続きが待ち遠しくなります。復讐に生きる亡国の王子の幸せな過去が描き出されるとこれから起こる悲劇に胸が痛くなりますし、お人形でいる他なかった生き残りの女王も切ない。女王視点の世界が淡い感じなのもリアルを感じていないからでしょうか、それが非常に女王のミステリアスさと美しさを倍増させて世界観に彩を添えてくれます。即位式の夜の彼女のセリフから彼との出会いは初めてではないようですがこれからその謎が解明されていくのかな。死にたがりの王女を殺しても復讐にならないとして絶望させてから殺したいがために婚姻をするようですが、ここから二人の不器用な恋愛が始まっていくのでしょう。とても楽しみです。結末もハッピーエンドを迎えるのか、ビターなのかバッドなのか予想もできないので今後の展開が気になります。出てくる主要キャラクターたちがどれも魅力的で、特に女王の隠密が良い味だしています。本当に女王の事を心配しており、もともと善良でないけど悪人になり切れないバランスが最高です。