最初から最後までとにかく頭をフル回転させないと読めない作品。疲れるんだけど、それでも最後まで一気読みしてしまう引力がありました。
タイムトリップ系だけど、○ックトゥザフューチャーみたいに“未来人が過去に干渉したら未来が変わってしまう”のではなく、“未来人が過去に干渉した時点からもうひとつの世界線が生まれる”という原理。これがややこしくて混乱するんだけど、作中で「AとB」という考え方を提示してくれるおかげでだいぶ整理しやすく助かりました。一度読んだだけでは理解しきれないけど、読み返しながら少しずつ紐解いていくのもまた楽しいです。
恋愛要素は薄めだけど、個人的にはけっこう好きな要素もあって楽しめました。幼馴染み好きだし、運命共同体みたいな唯一無二の存在なのがグッときます。
最初に表紙を見たとき、晶がキツそうな雰囲気で好みじゃないかもな〜と思ったけど、読み進めたらかなり好きでした。見た目あの雰囲気で、中身はいろんな意味で純粋。透明感があって、晶という名前が似合ってる。サングラス姿もなんだか可愛く見えちゃうし、赤面するときが可愛い。
欲を言えば10代の頃の二人のもだもだをもっと見せてくれたら、BLとしてもっと楽しめたかも。