奴隷から寵妃となり権力を手にする主人公の人生記なのですが、恋愛だけでなく、オスマン帝国という壮大な歴史ロマンあり、おまけに後宮サスペンスもついてくるお得な展開です。
史実に絡める創作部分がヒュッレムとイブラヒムと皇帝スレイマンの絶妙なバランスで成り立つ恋愛だけではない三角関係で構成されており、人生を賭けた恋愛と権力の綱引きの行方を見守るべく最終巻までドキドキしながら読めました。
三者の言葉も行動も、その背景を鑑みればどれも最後まで納得のいくもので作者さまのキャラクター構成力と辻褄合わせ力に恐れ入りました。
世界史もカタカナも苦手なのに夢中で一気読みし、ついでにWikipediaまで調べちゃうほどハマった作品です。