ネタバレ・感想あり蜘蛛の男【単行本版】のレビュー

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サスペンス映画の読後感
ネタバレ
2025年9月7日
このレビューはネタバレを含みます▼ 1本のサスペンス映画を見た満足感がありました。この練られたストーリーを考えることが可能なBL作家の方は少なく、貴重です。マフィアのボスの愛人フィリップとボスの養子ナインとのお話。ナインが魅力的で謎に包まれ、ゾクゾクする場面がありました。フィリップがマフィアの愛人でナインも恋い焦がれる人なら、個人的にはもう少し妖艶であって欲しかった。後モブの顔が描かれてないのが違和感があり、最低限ボスのエリック位は顔が描かれててもよかったかも。レイモンドの家に二回目行った理由、ナインケガしてベッドの発言「約束をした時間~」の約束が何の事か理解できませんでした。ストーリーは秀逸なので、次の作品も期待してますし、勿論買います✨
純粋さと孤独。
ネタバレ
2025年9月7日
このレビューはネタバレを含みます▼ あのとき、彼について行かなければ。
あのとき、彼に視線を向けていなかったら。

ウィリアムとナインは、組織の中で生きるには純粋で孤独だった。
だから、蜘蛛が張った糸に絡み取られてしまった。
エリック亡き後に捕らわれた意味を知り、また、愛されることを知った。
その想いが、幸せが、永遠になることを願ってのラストなのかと思う。
2人が生きてきた人生は辛いものだったけど、そのラストと小冊子を読んで、少し救われた。

初めましての作者さんでしたが、一気に読み進めるほど面白かった。
構成も作画も、素晴らしかった。

害虫は害虫だから駆除されたんだよ。
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蜘蛛は益虫か害虫か
ネタバレ
2025年9月6日
このレビューはネタバレを含みます▼ 蜘蛛が好きである。
害虫を食べてくれるし、同居も大歓迎。
あるくジョー先生に加え、タイトルに「蜘蛛」とあっては読まずにはいられない。

海外マフィアを題材にしたハードボイルド大人系。
先生の描くスッとした線、特に切れ長の目元が超絶好み。
ウイリアムの下まつ毛と、ナインのじっとりとした真っ黒い目がたまらん!
ナインのこの目…自分の大好物である狂った執着ものかと思いきや、意外な事実に「してやられた」感あり。
一定の人物の顔を出さないのには何か理由があるのだろうか。
モブだからか?と思ったが、そうではないらしい。
最初はナインが蜘蛛なのかと思ったのだが、真っ黒な顔面に目だけがギラリと光っていて、こちらが真の蜘蛛なのか、と色々と考えてしまった。
しかし、こっちの毒蜘蛛は好きではないので、容赦なく新聞紙で退治したいところ。

最後は少し駆け足に感じてしまったので、個人的にはもう少しじっくり読んでみたかった。
名前から大天使ガブリエルかと思ったので、自分はラスト前向きに捉えていたが、レビューを拝見すると別の見方もあり、なるほどと面白い。
まだ糸が散りばめられていそうだなあ。

お致し描写は直接的でなく少なめだが、シチュエーションもあり、大変な色気。
特にウイリアムの華奢な腰は必見。
暗闇の使い方も効果的で素晴らしいし、改めて先生の実力を思い知らされた。
もっと読みたい!
2025年9月6日
めちゃくちゃ良かった。絵も美しい。2巻希望ですー!!!もっともっと2人を見たい!ぜひお願いします!!!
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ラストー!!!
ネタバレ
2025年9月5日
このレビューはネタバレを含みます▼ 鎌倉さんからの作者買いです。ラストの解釈が分かれるところだと思いますが、ナインが簡単に死を選ぶとは思えないけど、彼が自分のために死ぬくらいならと命を捨て去りそうな人がいるからな…
でも、2人の行き先は暗い海の中にいるような人生かもしれないけど、それでも愛し愛され生きていくのだという決意のようなラストだと私は解釈しました。
しかし蜘蛛の男とは…ナインに他の意味は…などなど、読み終わってから検索したり楽しんでます。
人生を破壊する男
2025年9月5日
新刊作家買い。今作は本格ノワールBLと聞いて、とても楽しみにしていました。

犯罪組織のボスの愛人・ウィリアムと、ボスの養子・ナインの物語――。

あるくジョー先生の、艶のある作画がすごく好き。先生の描くダークな世界は美しくて雰囲気満点だったのですが、…うーん。。。
主人公がイマイチ私の好みではなかったのがちょっと残念でした。
ストーリー、ときどき話が飛んで「??」となったり、モブキャラが顔も髪も描かれていないのでマネキンみたいに見えるところも気になりました。あと人質…どうして連れて行かなかったんだ…

細かいところは気になりましたが、ナインのセクシーな黒シャツ肉体美が堪能できたのでそれだけでも買ってよかったです。書き下ろしも良かった。最後にほっとしました。
読み終わったあと、ふとタイトルの「蜘蛛の男」とは誰なのか気になった。
作品の帯には「彼に一度かかわったら、もう絶対に逃げられない」――
…なるほど、蜘蛛の巣にかかった獲物のように、出会ってしまったら最後、逃げられない男……どのキャラにも当てはまるところが秀逸。

黒を基調にしたスタイリッシュな作画はまさにノワール。次の作品も楽しみにしています。
雰囲気は好き、だけど何かぬるい
ネタバレ
2025年9月7日
このレビューはネタバレを含みます▼ 初読み作家様。私の好みよりは線がぱっきりしすぎているものの、絵柄全体の雰囲気にひかれて購入。
マフィアの愛人だったウィリアムと、彼にひそかに執着するナイン。「しばらくやってないな」なんて考えながらバーに男あさりに行くような、貞操観念ドライな受け、けっこう好きだし、そんな受けに執着して裏で狂気の振る舞いをする攻めという組み合わせはなかなかよいし、絵の見せ方とか、作品の雰囲気の出し方とかはいいなーと思ったのだけれど。。。

なんだろう、憎しみとか裏切りとか、身代りにしようとしてたとか、悲惨で残酷な真実が充満してる話なのに、何かがとってもぬるい。何がぬるい?
うまくいえないけど、上っ面だけ深刻というか、いわゆるよくある残酷な「ネタ」を寄せ集めてつなぎ合わせて作ったような話に私は感じて、雰囲気だけマフィアっていうのも、コメディーならいいのだが、このタイプの話でそれをやられると、絵の感じがよいだけに残念に思ってしまう。

また、絵柄がいいのにちょいちょいでてくる、顔のない脇役の描き方に違和感。探偵マンガとかで、犯人がネタバレされる前、犯人を黒塗りシルエットに描いてわからないようにしたりするけど、あの黒子のような感じを思い出してしまい、ギャグっぽくて気が削がれた。エリックの顔をあえてぼかしていること自体はいいと思うけど、頻繁に登場しすぎて逆効果になっているような。さらには途中からでてきたレイモンドまでスキンヘッドで、この作品、このシルエットの人物多すぎやしないかとどうでもいいことが気になって、大変もったいない。
おまけページで顔だけ真っ黒ですりすりしてるエリックというのはなんともシュールだったけど、やっぱり探偵漫画の犯人に見える(笑)うーん、この表現もっとどうにかできないかな。

なお、最後のAnotherLifeは、どうなんだろ。。
本編であんなラストで、そのあとにこれを持ってくるのは、私は何か違うと思ってしまった。もう一つの人生の可能性を、ここで見せなくてもいいような。

ごちゃごちゃ書いたが、まぐわい方とか抱きしめ方とか、絵柄が安定していてとてもよかったし、裸体の見せ方も魅力的なので、もっと濡れ場がみたい!
漂う空気みたいなものもよかったので、次作に期待させていただきたい。濡れ場じっくり濃厚長めで、ぜひともお願いいたします!
絵はきれい
2025年9月5日
絵はめちゃくちゃきれいなんですが、ストーリーや感情面で盛り上がりにかけると感じてしまいました。
感情移入しにくいキャラクター描写だったのもあるのかな。
原作がついたらよさそうな作家さんなのではと思いました。
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