絵が可愛らしくて、会話が弾んで、ザ・学園青春(&ホーム)ものとしては読みやすい。
読みやすいということは、消化しにくいものは含まれない。故に、下手すればドロッとするところを持ちこたえているので、暗さや影がない。
それを物足りないと思う人は比較的居るとは思う。
キャラの親しみやすさは読み物としていいが、作品の中に入っている感情のうちの苦しいところなんかも、どこかサラリとしている。
海辺のシーンはきっと人気が高いと思うし、私も二人はホントにいい感じとは思うが、ドキドキが少し大味。
笑えるシーンや、両思いの教師と生徒の関係なども独立した二人のドラマを見せてくれていいのだが、なんとなく、理解は凄くできるのに、パンチが足りなく思う。
頁数の進行と、ハプニングの片付き方が、なんとなく物語の創り手の手に負えるように収まっている、というか。
もっと、キャラに暴走させても、あまり落ち着くべき時を意識しない展開の爆発があっても良かったのではないか?