最愛の母を殺された姫が復讐を誓い、再び戻ってくるために王になる、というストーリーです。壮大なストーリー、際立った登場人物、周辺国との駆引きや政治の仕組み、人の心の明暗をまとめ上げた作者さんの力量が素晴らしいと思いました。人殺しシーンも多々あり、少女マンガということを忘れそうになりますが、それを思い出させてくれるのが、王になることを誓った姫 亜姫と亜姫に仕える金の髪天の色の眼の薄星との関係です。王になるためにこの二人は何度別れるのだろうと切なくなります。そして、王ゆえの苦しみ、王になるためにはこんなにも色々なものを手離さなければならないのかと胸が苦しくなり、皆の幸せを願わずにはいられませんでした。関わった仲間たちが離れてもそれぞれに亜姫を思っていることに号泣でした。