裏の世界の人間や無職の人達ばかりが集まる裏の病院に、勤務し始めた右手に堕天使ルシフェルの刺青をいれた主人公がまきこまれる人間模様を描くストーリー。彼の確かな腕とわけ隔てなく患者と接する医者としての姿に1人、2人と仲間が増えていく。
有りがちなストーリーではあるが端正、かつ整然とした絵で読むのを苦痛にさせない。また主人公だけでなく、美人助手にも記憶喪失という、おいしい設定がついており、序盤の話に華を添えている。
作者の描く女性は皆美しく、人物の表情、表現も的確なので話に感情移入しやすい。
病気の母親と娘の話は医療漫画では鉄板だが、やはりこの漫画においても感動の一話になっている。女の子の母親への愛が泣かせる。
最後のストーリーで、主人公の医者よりは記憶喪失の美人助手に焦点を当てたのは正解だと思う。