1巻219、2巻193ページ。
タイトルは「死の舞踏」ですが、ペストは関係ありません。
史実をもとにした(キリストは微妙なラインですが)残酷エピソード集。
1巻には、ジャンヌ・ダルク、ローマ帝カリグラ、異端審問官トルケマダ、血の伯爵夫人エルジェーベト、イエス・キリスト。2巻には、ジル・ド・レ、処刑人サンソン、魔女狩り将軍ホプキンスの話が入っています。
学術的ノンフィクションと言うにはエンタメ的演出が強め、史実を踏まえてのフィクションとしては視点の独自性と深掘りが少なめ、評価に迷う感じです。
ただ、西洋暗黒史の入門書として良いのではないかと思います。やっぱり漫画になっているというのは、わかりやすい。
かなりの残酷さがあるので、私はこの入門地点で止まっちゃいそうですが、奥に続く深く暗い道が見えるようなエピソード集でした。
……とりあえずですね、己の欲望の自制心不足を女性の「魅力」のせいにして悪魔やら魔女やら扱いした連中が未来永劫天国の門をくぐれず苦しんでいますように……と、魔女狩り関連のものを読むと思いますね。心から。