ネタバレ・感想あり子爵ヴァルモンのレビュー

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恋の殉教者であれ
2024年12月29日
「危険な関係」原作未読ですが昔バレエを鑑賞したことがあります。ストーリーはあまりわかっていませんでした。魅せる絵で美しいです。倒れる夫人を抱きかかえるヴァルモン。ドラマチックなキスシーン。退廃的な貴族の暮らしが終焉を迎える少し前の時代に浸れます。原作ではどうかわかりませんが女と男、弱者と強者、思想、信仰を語る手紙のやり取りが今に通じる皮肉なメッセージのように感じました。ただ原作に忠実なためか回りくどい言葉で手紙が長々続くのがツラい笑。久々に読み返しましたが日が暮れてしまった。
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読後感は良くないが
2024年6月4日
作者は宝塚ファンであり、
宝塚が翻案して大成功した本作を、
より原作に近い形でコンパクトにコミカライズ。
さいとう先生の丸みのある優しい絵柄で
背筋が凍るような退廃的な恋愛「ゲーム」を描く
そのギャップがたまらない作品です。
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残酷な「ゲーム」の先に待つ運命は…
ネタバレ
2024年2月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ フランス文学の傑作の一つ「危険な関係」を、ほぼ完全に漫画化してあります。かなりのボリュームの原作をたった2冊にまとめたのにまず驚きました。そして各登場人物の描写の正確さと鮮やかさにも驚きました。登場人物たちのちょっとした仕草や表情の変化で、それぞれの心の動きが手に取るように分かります。ヴァルモンへ傾く自分の気持ちを必死に隠そうとして伏せた法院長夫人の長いまつ毛や、セシルが流産した経験があることを告げられてショックを受けるダンスニーを見るメルトイユ公爵夫人のほくそ笑む顔など、漫画ならではの描写が実に見事です。さすがはベテランのさいとう先生。終盤、命を落としたヴァルモンと法院長夫人の魂がほほえみながら見つめ合う場面が、この作品の中でもっとも美しい場面ではないかと私は思います。2人の恋は、キリスト教の教義では罪ですから、死後2人の魂は地獄に堕ちるのでしょうが、2人にとっては共にいられるなら地獄の炎も辛くはないのかもしれません。この物語は、セシルが修道院を出てから約半年の間のことですが、社交界への不安と憧れに胸をときめかせていたセシルに、たった半年で「もう社交界にはなんの未練もありませんから」と言わせた経緯を思うと、なんともやり切れない気持ちになります。原作の小説も実に読み応えがあるので、興味がある方は合わせて読むのをお薦めします。相互補完でより理解が深まりますよ。
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デカダンスな世界
2020年11月6日
作者様買いしました。表紙の妖艶さにも惹かれました。さいとうちほ先生のため息が出るほどの画力に感嘆します。内容は考えさせられるもので、読み応えがありました。原作ありきで、少し前に1988年公開された映画「危険な関係」をテレビで何となく観たことがあるので、こちらの作品を読んでよく理解できました。当時のフランス社交界ではこういったことが実際にあったのかもしれないなと想像しながら、戦々恐々として読み進めました。手紙の破壊力、恐るべしです。悲しい結末でしたが、さいとう先生のアレンジで読み易く作品を堪能できました。ありがとうございました。
面白かったです
2020年5月2日
タカラヅカの『仮面のロマネスク』の原作とあって、一気に読みました。舞台とは違うエンディングでしたが、どちらにしても真剣な想いをゲームになどと思ったら痛い目に遭うよ、という話ですね(笑)
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良い!原作に限りなく近い!
2013年6月6日
さいとう先生の作品は色々読ませていただいてます。この作品がいつものさいとう先生の作品と違う感があるのは1700年代後半に書かれたラクロの原作『危険な関係』に限りなく近いからでしょう。しかも、ラクロは作家ではなく軍人だった!驚きです。
物語は18世紀フランスの社交界、とある事がきっかけで復讐(ゲーム)を仕掛ける男女の間で交わされる手紙から展開していきます。男女間の手紙のやり取りはまるで現代のメールの様で私には 原作を読んだ時以上に新鮮でした。そして読み終えた感想は何時の時代にもこんな裏工作があるのだという事、男はプライドや立場を優先するのだという事(現代の男性が全てそういう人とは言えませんが)、そしてそんな男よりも女はずっとしたたかで嫉妬深く、強く恐ろしいという事。原作を読んだ時の感想とかわりません。漫画にしてはかなり重い作品ですが、そこは原作が時代小説であるから、原作に限りなく近い描写だからなのでしょう。こんなに中身の濃いものを漫画でサクッと読めるとは思ってませんでした。さすがさいとう先生!
ちなみに表題は『子爵ヴァルモン』とありますが、主人公は侯爵夫人。
物語の最後もぼかしがなく、それぞれの行く末までしっかり書かれています。
原作は映画化も何度かされているみたいですし、歴史小説をお好きな方にはオススメできる作品だと思
います。原作と合わせて読まれるのも良いのでは?
貴族め
2025年4月29日
フランス革命の前の頃、そら革命も起きるよ…享楽にも飽き恋愛さえもゲームにしてしまう貴族達の終焉をドラマティックに描かれています、ヅカ演舞に良く合うなーと思いながら読み進めました。原作知らずでした、2巻までで中編くらいてしょうか、ここまで中弛みなく程よい長さです。
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女の妬みに翻弄される破滅の愛.....
2023年9月1日
原作が有名で何度も映画化•ドラマ化されている事を全く知らず、ただただ、ちほ先生の美男見たさに購入したのですが、18世紀の貴族社会の傲慢な放蕩者という道徳的退廃の虚栄心を、手紙で相手をコントロールして、嫉妬により復讐する、救いようのない凄惨な恋愛ゲームで、後味の悪さを痛感する重い作品....
初めは「輝夜伝」の梟(竹速)と同じ顔の主人公にドキドキうっとりしていたのですが、読み進むうちに、内容の恐ろしさに震えました....
貴族の衣装も素敵ですが、カールをした髪型はいまいちで、やっぱり平安美男の勝ちです!
因みにドラマ化されたルパート.エヴェレット出演が見てみたいです。
ハラハラ
2023年8月17日
最初の方はさいとうちほ先生の美しい絵にうっとりとし、恋愛の駆け引きも魅惑的で続きが気になりかなりはまりました。途中、え?え?となりました。原作ありなので原作のままの内容なのでしょうが、私としてはあまり好きな展開ではありませんでした。しかし全体としてはハラハラする場面があり面白かったです。
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当時の貴族社会
ネタバレ
2022年10月22日
このレビューはネタバレを含みます▼ さいとうちほさんの絵が綺麗なのと、フランスの貴族社会のお話なので買ってしまいました。当時の貴族社会の退廃ぶりが良く伝わってきました(^_^;)
絵は華やかで良かったけれど、お話は登場人物の誰も幸せにならず読了後は悲しい気持ちになりました…。
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知略に富んだというのか
ネタバレ
2022年9月11日
このレビューはネタバレを含みます▼ 時代はフランス革命前、フランス社交界。
会話よりも手紙のやり取りがメインで、最初は読みなれなかったのですが、だんだん興味深くなってきました。
原作者が軍人というのが納得の、駆け引きと人心掌握の戦術が垣間見られました。結局は夫人の復讐に巻き込まれる形にはなりましたが、それでも恋愛を(本人に自覚がなかろうとも)ゲームとしてはいけないなと思います。2巻分でちょうどよい形で収まっていて、読みやすいかと思います。
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危険な関係
2020年8月24日
宝塚でも上演された作品です。
パリの革命前の華やかな時代の貴族達による恋愛ゲーム。
誰が誰を射止めどうなるのか。
ハラハラドキドキします。
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危険な関係
ネタバレ
2019年2月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ フランスの作家ラクロの「危険な関係」が原作のようです。時代設定をフランス革命直前に設定したのは、さいとう先生のオリジナルだそうです。
原作とその背景がわかったうえで、ようやくこの作品のおもしろさがわかりました。絵もとても素敵です。
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貴族社会の一面
2017年4月10日
貴族の駆け引きに踊らされる人たちの最後が悲しくて重いです。しかし、絵の美しさや細かい心情を書いてあるので一気に読みました。華やかな貴族社会の裏はこんな風なんでしょうね。
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このストーリー展開でマンガになってるとは
ネタバレ
2017年2月4日
このレビューはネタバレを含みます▼ ブロードウェイで劇が公演されているのを知り、英語分からないので予習に原作を読んでおきたいと思って探したら、なんとマンガがありました!しかもこの作家さん。あとがきにも書かれてますが、原作に忠実に書かれているんだと思います。劇とのストーリーも同じでした。
フランス革命より前に書かれた小説が原作なだけあって、文字は多めで、ストーリーもドロドロしていてハッピーエンドにはなりません。でも絵が綺麗で引き込まれるストーリー展開で一気に読みました。主人公達には全く共感できないし、そういう貴族社会もあったのかも知れないと思うと…怖いですね。でも面白かったです。
気になる
2015年9月6日
好きな作者だけど、実在人物の作品は敬遠していました。でも、やはり読みたくなるようなキレイな絵です。
華麗な絵
2014年5月15日
表紙絵のフランス貴族、長髪美男子の華麗さに目が留まりました。古典小説が原作ということで、ある意味安心してお金を出しました。原作は読んだような気がするけど、忘れました。ひどい話だけれど、最後に辻褄を合わせているから、まあいいかという感じです。一瞬、恋愛の可能性にときめくけど、やはりこんなものだという常識的な気持ちになります。
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読了後の
ネタバレ
2024年5月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ 気分があまり晴れない感じの作品でした。さいとうちほ先生の卓越したイラストに惹かれて、読み進めたようなものでした。幸せな人が誰も居ないストーリーは、一度読んだら もう充分かなぁと思ってしまいました。
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貴族。
ネタバレ
2023年6月5日
このレビューはネタバレを含みます▼ 当時の貴族社会はこんな感じだったのではないでしょうか。
結局は家柄で、力関係もあって、好きでもない相手に嫁がなくてはいけなくて、10歳どころではない年上とか、怖いです。
だからこそ、ゲームに興じたいのもあるのかな。
恋愛もゲームにとりいれて、なんだか最終的には寂しいなという読後感。やるせなかったです。
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作者買いでした
2022年8月15日
さいとうちほ先生のこの時代の話ならきっと面白いはず!と思い購入しました。
結果は読むのがしんどかったです。
途中何度もやめようと思いました。
さいとう先生ではなくて、原作の世界観が自分には合わなかったようです。
フランス革命前はこんなに貴族はクズだったのかしら?
物語だとしても人として受け入れられないストーリーでした。
ただ最後まで読んで、矛盾を感じた部分もあるけれど「あっぱれ」な終わり方だと思いました。
途中でやめずにがんばって読んで良かったです。
魅力的ではなかったけれど、この時代はこうだったのかな?と感じるものがありました。
嫌悪しながらも自分にとっての問題作として印象に残りました。
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貴族
2017年2月14日
貴族の恋愛ゲームがかなり細やかな心情言葉巧みにターゲットを落としにかかる物語です。正に危険な関係
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気づくの遅い本当の恋
2013年2月12日
腹立ちから始まりました。だけどこんな恋ができる人は何人いるのだろう…!?
ちほ先生にしては…
2013年1月9日
私はちほ先生の作品は好きで楽しみにしてましたが、この作品は哲学?いえ!人間の本性が丸出しで夢がなく、求めていたものではなく、がっかりでした…。しかし余りにも人間の性をリアルに書きすぎていたため改めて勉強にはなりました。
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作家名: さいとうちほ
ジャンル: 女性マンガ 恋愛
出版社: 小学館