それでも敢えて言おう!兄さんが可哀想すぎると!
146ページ。
大正から昭和初期にかけての、兄の死を巡る少しミステリアスな話。
歳の離れた異父兄弟の弟が主人公で、兄の世話役として共に屋敷で暮らしていた櫂との10年越しの再会で始まります。
都合の良い記憶の欠落とかは、まあご愛嬌。あるある。
モダンガール八重子が明るく芯があって衣装もかわいく良かったです。
最後にちょろっと家が没落して祖父が亡くなった話が出ましたが、それはちゃんと本編に入れて欲しかったです。読んでる間中、祖父がどうなったのか気になって落ち着きませんでした。
綿密とまでは行かずとも、時代感や話は考えられており、主役二人の恋模様もけっこう良いと思うんです。
けど、どうしても二人の背後に兄さんの姿がチラついてしまい、すっきり祝福できないので星3つ。
いっそもっと暗〜い雰囲気なら、それはそれで良かったのかも。