今では結構見掛ける監督が主人公というスタイルの、パイオニア的作品です。ストーリー展開は王道なジャイアントキリングものですが、序盤 中盤 終盤と毎年チームのタイプや戦術が変わって行くところが新鮮です。
さらに言えばこの作品の魅力はやはり黒木監督の人柄だと思います。
令和のこの時代では中々過激な描写がありますが、根底にあるのは選手やチームの成長を促す為という、実はいちばん誰よりも選手ファーストな監督の姿勢。そのタネ明かしの部分に毎回やられます。
やってる事は粗暴ながら野球に対する価値観や、今の若い人にも響くような、社会で戦っていく為の心構えも端々にあり、とても厳しく時に優しい、読む度身が引き締まる思いになる名言が多いです。