あとがきでわかるんですが、受けが田舎で負傷してるお話を集めた短編集っていうのが草間先生らしい書き方笑
血を流した受けは自分の手で怪我ごと、この人ごとどうにかしたくなってしまうような魅惑的な人ばかり。
「王様のベッド」彫刻家の遠野さんは街から離れた山の上で1人暮らしてる。偉そうな物言い、光を嫌い部屋を歩くと人間の彫刻だらけ。吸血鬼?妖怪なんて疑惑も笑
でも真相がわかると途端に愛おしく感じるツンツンがかわいい。
短編でエピソードに起承転結のメリハリを付けるうえで、山の上っていう設定がこんなに効いてきますかと唸ってしまいます。おまけでもそれを感じる!
「さくらんぼ」中学生2人の距離感がかわいらしい。好きな子の好きな味。それが絶対って思ってる所が中学生の可愛さ爆発。これからの2人はじまっちゃうよねー!て思わせる終わり方がキュンキュンでした!
「花」人の為なら自分は傷付けられたってへっちゃら。でもそこにつけ込んで好きな人と1度でも触れられたら幸せ。みたいな優しいけど、ずるくて切ない人間を描かれるのが草間先生お得意だと勝手に思ってます。それがこの作品でも見れたなと!
自己完結して終わりそうな儚い受けをしっかり奪っていく攻め、そんなドラマティックなストーリーをこの短編で見せて頂きました。
3作品とも好きです!!