最後まで 読み出したら 止まりませんでした。この先生の作品の中で ダントツ ベスト3に入るほど 気に入りました。まず、ヒロインの美鳥に 感情がロックオンして 感情移入しまくりました。美鳥と笑い、美鳥と鳴き、泣き、美鳥と落ち込み、切なくなったり 悲しくなったり、そして、治春とその周りの男たちに 感情を揺さぶられて、遊ばれて?、もう とにかく 感情が追い付かなかったり、心臓が止まるんじゃないかと思ったり、忙しかったです。もちろん、この作品に出てくる誰もが 完璧じゃないし、完璧から ほど遠いし、だけど それが リアルで 良かったです。田舎ライフの良し悪しも 十分 描かれていたし、都会と違って、孤立した小さな世界だからこその問題とかもクローズアップされて、なかなか 面白かったです。まぁ、一番まともなのは、太一くんとレストランのオーナーでしょうね、うん。太一くんやオーナーが登場すると ちょっと 気分が穏やかに 落ち着きました。一度読んだ後で 又読み直した時に、あ、って思ったんですけど、治春の嫉妬、ヤキモチが かなーり酷いんですよ。言葉数の少ない男なんで、そのヤキモチがわかりにくいけれど、それが わかると、ちょっと なんか やだ、カワイイ!とか思えてしまいました、苦笑。 ほんと、色々、色々、ほんとーに色々 中身の濃い作品です。色んな問題アリの人文が 当て馬風に、ワンサカ出てきます。だけど、やっぱり 思ったんですけ、美鳥は 姉御肌だし、エライと思いました。逃げ出すことなく、どんどん 問題にぶつかっていく姿が 勇敢で健気で、それに 惚れない男は おかしい、と思ったほどです。もちろん、治春はべたぼれしてましたね、うん。当然の結果だと思います。棚から牡丹餅風に、ラッキーだったのは 治春ですね、治春が 美鳥に偶然出会ったのは ダイヤの原石を掘り当てたようだと思いました。そして、最後 ほんと キレイにまとまっていて、読んだ後も、ホッと安心できたし、素敵な作品だなぁって思いました。だけど、何度も言いますが、やっぱり 美鳥、田舎で奮闘するってくらい彼女の奮闘があっての最後だと思いました。いつか どこかで ちょこっとだけ会いたいです。