一巻無料の続きが気になって全巻購入。全3巻なので意外とサクサクネタばらしがあるなとは思いましたが、長すぎるのもどうかと思ったので3巻で上手くまとまってる事を期待して買いました。
しかし、真相の種明かしは楽しく読んでいたんですが最終巻を読んでも納得のできない部分が多く、ラストが残念な印象。人が死んでいく物語ではなく、犯人にはきちんと生きて罪を償ってもらいたかった。また、その「罪」を犯した理由にも納得ができません。その場のノリで人を殺し、今まで平然と生きてきた印象しか持てませんでした。まぁ殺人犯の思考なんて理解し難いものですが…。でもそれをあえてキャラとして描いたのなら、もっと頑張って深くキャラ設定を作り込んでほしかった。哀しいお話なら、読者を泣かせるくらい感情移入させてほしかった。
でも堂本さんのこういったシナリオは個人的には好きです。昔描かれていたエロ(レ●プネタ)ばかりの少女漫画よりも、続きが気になるミステリー・サスペンスといったジャンルを題材に連載を描かれるようになったことはすごく嬉しかったです。エロよりも物語の中身で勝負されるようになった気がして。キャラ達もそれぞれメインの3人は魅力的でしたし。ただ、せっかく面白いネタだったのですからもっとシナリオやキャラ設定を掘り下げ、存分に魅力的なストーリーを活かしてほしかった。巻数が増えても良いから、それぞれの思いや恋心、思い出や後悔などをしっかりと描いてほしかった。好きな漫画だと思えただけに、惜しい部分がとても残念です。
でも決してつまらなかったわけじゃない、ラストが微妙に感じても、まぁまぁ面白かったと言えます。今回の作品での反省点を踏まえてまた、堂本さんには是非同ジャンルで勝負していただきたい。次回作を楽しみにしています。
絵についてはやはりアナログ時代の堂本さん独特の美しさが忘れられず、デジタルになられて残念です。しかし、事故にも負けず慣れないPCで頑張って描かれてると思うと、漫画家を続けて下さって、また堂本さんの新作が読めて嬉しく思います。デジタルになっても堂本さんの描かれる男の子は変わらずカッコよくて大好きです。
色々と心境の変化があって描かれるジャンルも変化してきたのかな?とか思いますが、いつまでも応援しています。