「一度は諦めた夢を再び目指す」というのはすごく感動的な話ですが、20歳過ぎのバレエダンサーがプリマを目指すのはかなり無理がある設定ですね。現実世界でのプリマバレリーナたちの経歴を調べれば分かることですが、みんな10代の内から世界の舞台で踊っているような人たちばかりです。バレエダンサーとしての成長に一番大切な頃に「ただなんとなく踊っていただけ」の鯛子が、今更どんなに良い指導者とパートナーに恵まれて努力しても、プリマになれるとは思えません。前作に引き続いて読んでいましたが、だんだんと展開に無理を感じるようになりました。それに加えて、以前に比べると作画がちょっと雑になったように思えます。槙村先生の作品には好きなものが多いけど、この作品はもう読まないでしょう。