ヤマシタトモコ先生の作品の中で、一番惹かれたこの作品を読みました。
私は、小説を主に読みます。
小説の読み方と漫画の読み方は違っています。
漫画で描かれている人物は、一瞬一瞬を切り取られています。
連続して描かれていないにもかかわらず、読んでいる私達は、描かれていないものまで補って完成したものとして読み取ります。
漫画家が意図したとおりに動きと言葉でほぼ正確に読み込んでいきます。
ヤマシタトモコ先生の望み通りの世界に浸ります。
『その火をこえてこい』には、B'z 若しくは稲葉浩志の歌『炎』が脳内再生されながら読みました。
どの短編も自分の好きに読んでも、ある程度は赦されるのだと思います。
読む度に目の付けどころを変えれば全く違った風にも受け取れます。
十八年も前の作品ですが、手描きですべてを熟すので、実に味があります。
手仕事の素晴らしさを堪能しつつ、何度も、時々、読み返そうと思います。