古めの作品ではありますが、作品自体の古さはあまり感じませんでした。最近またこういうザクザク系の線のBLが流行ったのもあると思いますが。たまに出てくるガラケーや自宅電話に電話する感じとかにレトロな懐かしさを感じました。キャラクターの、そんなに大きな出来事があるわけでなく単に「坊主が可愛い日傘差してる」のインパクトからぼんやりその人のこと気になりはじめちゃう、学生ならではのぼんやり感がしっかり描かれてて、つられて恥ずかしくなるようなそんなお話でした。ドラマチックで大袈裟な何かがおきたわけでもなく、好きって言われたら好きになってきたかも?って思っていつのまにか恋人にって、学生の時の恋愛なんてきっとそんなもんだよね、というほっこりな作品の雰囲気が最後まで崩れなくて読後感もとても良かったです。