設定や展開はほぼ王道と言っても過言ではないこの作品、それなのにこんなにも誰しもがハマり、何度読んでもキュンが止まらないお話は他にはないというくらい最高のトキメキ作品です。
魅力は何と言っても成瀬。年下はイマイチと思っていた自分ですら、「年下最高！」と考えが変わってしまう程、イイ男です。見た目はチャラいのに由希に対しては一途で、恋愛に対しては一直線に攻め攻め。あんなイイ男が自分を口説くのに必死に向かってきてくれたらと思うだけで悶えてしまいます。しかも、無自覚に年下らしい甘えを見せたかと思ったら、男の子らしいカッコよさを見せようと強がってみせたり。その行動の一つ一つがわざとらしくなく、全部カワイイと思わせる漫画史上最高にイイ男です。一見無礼に見える先輩への口のききかたも、人の懐へスルッと入る人たらしな一面であり、成瀬の魅力。自分のいいところをいやらしく使ったりせず、ありのままに生きているだけでみんなをメロメロにする、とにかく凄いヤツです。ある意味、見た目はカッコ良く大人なのに、中身がまるで小学生男子のようにお子ちゃまなギャップがツボなのかもしれません。そして、そんな成瀬が好きになるのが由希というのも最高に面白い。頼りになるししっかりして見えるけど、そうではない一面を成瀬がしっかり見つけ、最大の理解者になっていくことで二人の心の距離が近づく過程がじっくりと描かれています。由希のように素直になれず意地を張ってしまう女子の気持ちがちょっとずつ絆されていく様子はじれったいけど最高のトキメキです。付き合うまでの時間も、付き合ってからの時間の経過の仕方も全てに愛があり、お互いが唯一無二の存在になっていくのをずっと見続けたいと思わせてくれる作品です。
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