今でも姿や形を変え年齢や名前を変え 風と木の詩 は紡がれ続けている様な気がします
今BLとして長く連載されてとても売れている作品の中にもセルジュとジルベールの関係性を見てとれる作品があったりジルベールのキャラクター設定は創作者にインスパイアされ続けるのだろうと思います
男女では未熟なまま子供ができてうやむやになってしまう内側の自我の葛藤を少年同士で具現化する手法は圧巻
セルジュという社会に適合して成長したいという人格と子供の心のままひたすら愛をこうジルベールの人格のせめぎ合いの末に純粋に愛を求めた子供のジルベールが父性を求めながら亡くなる最後はまさに死闘でした
1人の人間の中に渦巻いて膨張する苦悩をとても明快に表現した作品です
ジルベールに勝って1人で大人になったセルジュがピアノでの創作が無ければ生きていられないほど負傷を受け全てジルベールに捧げる曲を奏で続ける
セルジュは勝者では無くジルベールを内包して大人になったと言う事なのかと思うと何が正しいのか混沌とてしまいます
喪失感の後に浄化された気持ちが訪れる物語り